MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Foetus 『Rife』

Rife

Rife

  • アーティスト:Foetus
  • Invisible Records
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 オーストラリア出身のJG Thirlwellによるアヴァンギャルド/インダストリアルプロジェクトのライブアルバム(1988年)。

 

 基本的にライブを行わず活動を続けてきた彼が、同年の5thアルバム『Thaw』のリリース記念に敢行したライブツアーを記録したライブ盤。リリース名義は「Foetus Corruptus」。元々は公式ブートレグ作品という位置づけらしく、当初は所属レーベルが関与しないセルフリリースだった模様。『Thaw』をそのまま模した白黒のジャケがいかにもそれっぽい。バンドメンバーとして参加するのは、Foetusの影響を色濃く受け継ぐPIGとして活動するRaymond WattsやSwansの面々といった繋がりも深く実に強力なラインナップで、Foetusの作品の中でもとりわけヘヴィな質感やグルーヴが特長的な元作品の楽曲をトレースしながらも更に抜き身のような迫力や緊迫感が加わっているし、FoetusことJG Thirlwellのボーカルもまるで何かに取り憑かれたかのような音源以上の狂いっぷりで、総じて全体に漲るテンションやカオスさがもの凄いことに。中でも「Honey I'm Home」の終盤の怒涛の展開や名曲「Clothes Hoist」の超高速演奏なんかは、ただただ圧倒されてお口あんぐり状態になること請け合い。収録曲は『Thaw』中心ではあるけど、それ以外の曲にはカバーやWisebloodからの楽曲だったりと、彼の主要なアルバム作品を追うだけでは拾えない曲もあったりするのも嬉しいポイント。ライブアルバムとしての完成度や濃度は次作『Male』に軍配が上がるかもだけど、こちらはこちらで捨て置けない魅力があり、彼の音楽に魅せられた人であれば聴いて損のない一作。

 

 

 本作の元となった『Thaw』及び過去作品の紹介記事はこちらから。古い記事は今回を機に文章を少しだけ見直しているので、よろしければ合わせてご覧下さい。