Steroid Maximus / Gondwanaland

Gondwanaland

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 オーストラリア出身のFoetusことJG Thirlwellによるビッグバンド/インダストリアル/インストゥルメンタルプロジェクトの2ndアルバム(1992年)。

 

 前作よりわずか1年でのリリース。今作でも複数名のゲストが制作に参加する中、当時特に昵懇だったPIGのRaymond Wattsとは半数近い6曲に渡って共作。その貢献ぶりの説明か何かを「FoetusとPIGのコラボユニット」とかつての管理人は読み違えてしまったのかも知れません。と、前作の記事では自分語りが先んじてしまったけど、このSteroid MaximusはJG Thirlwellによるインスト楽曲を制作するサイドプロジェクトで、主にクラシック/ジャズ/ビッグバンドを軸に、実験音楽やインダストリアルの要素を絡め構築したような音楽を展開しています。FoetusでもPIGでもそういったジャンルの素養が表出していただけにお手の物という感じだけど、今作ではその方向性に加え、エスニックなジャングルビート、人物の音声や鼓動などのサンプリング、映画のようなスケールのオーケストレーション、そしてそれらを駆使した楽曲が一部楽章仕立てに並べられるなど、音響的に一歩進んだ楽曲/作品作りに踏み込んでいます。そのせいか、前作のメイン級の楽曲が2曲引き継がれている割には、全体的に色彩薄めでマニアックな響き。どこか純インダストリアル(中期Test Dept.とか)っぽい?インスト集というよりは、何かに準拠したような音世界の表現という点で、元々想定する "架空の映画のサントラ" というコンセプトには近づいたのかも。また、後年にJG Thirlwellは本名で実際に米国の人気コンテンツのサントラ作品を手掛けることになり、その際はこのSteroid Maximusのスタイルを踏襲したという事らしく、その一貫したセンスや姿勢には驚かされます。