US/アイオワ出身、Slipknotのボーカリスト・Corey Taylorとギタリスト・James Rootを擁するオルタナティブメタル/ハードロックバンドの1stアルバム(2002年)。
Corey TaylorとJames RootがSlipknot加入前にやっていたバンドで、2000年に復活。過去にデモテープの制作歴はあったものの、本格的なアルバムは初となる本作がSlipknotと同じRoadrunner Recordsからリリースとあいなりました。最初はてっきり新しく始められたサイドプロジェクトだと思っており、いくらSlipknotが好きでもそこまで聴く余裕はあるだろうか…とか思っていたところたまたま「Bother」を耳にし、熱くて渋いアコースティックバラードという意外性とSlipknotとは異なる魅力を放つCorey Taylorの歌声にやられ、アルバムに興味を持ったという次第だったかなと。楽曲は概ね安定感のあるへヴィなロック、という感じで(雑だな)サビでメロディを聴かす曲、逆にサビはシャウトを叩き込む曲など織り交ぜながら進行。演奏面ではあまりエゴを出していないというか、あくまでもボーカルに寄り添いながら淡々と盛り立てていく形。1作目にありがちな粗さ・若さみたいなものは薄く、ある意味余裕すらも感じられるので、ストレートに言うとSlipknotとは一味違う "Corey Taylorの歌声" を聴かせるために設計されたようなアルバムというか。それ以上でも以下でもなく。当時はまだSlipknotではメロディアスな部分ってそんなに押し出されてはいなかったしアリではあるんだけど、そうなってくると曲数の多さが気になってくる…もうちょっと短くまとまっていれば(欲を言えば「Bother」みたいな曲もあと1、2曲あれば)もっと好きになれたかも。あ、ジャケットは好みです。すごく。
SlipknotのCorey TaylorとJim Rootを擁するオルタナティブメタル/ハードロックバンドの2ndアルバム(2006年)。
Slipknotの2005年末の休止を機に再々始動、翌年に1作目より4年ぶりとなる本作がリリース。当たり前だけどSlipknotと兼任するメンバーが要のためかそれぞれのバンドの休止と再開が交互に行われる形に。初期メンバーだったドラマーが家族の事情により脱退、後任はSoulflyなどで活動歴があり後にMinistryでも叩くRoy Mayorga。前作を踏襲しながらも楽曲の幅や拡げ方、聴かせ方などに工夫や進化がみられる一作で、現在においても彼らの中でセールス面や人気でも上位に位置するのだとか。歌モノとしての強化にはまず耳がいくところで、特に弾数の増えたバラードはどれも珠玉と言え、情感たっぷりに歌い上げる「Sillyworld」、決して派手ではないが沁みるフレーズを繰り返し熱を上げていく最大の人気曲「Through Glass」、締めに相応しいピアノバラード「Zzyzx Rd.」とどれもタイプが違い、かつシングル化されているというのも力の入り様が見て取れ、むしろ彼らの最大の強みはここではと思わせるほど。ロックしてる曲でも、時折Slipknotを若干彷彿とさせるシャウトが聴こえる瞬間はあれど、あくまでも聴きやすさを重視したバランスでまとめられており、かつ以前より練られたアプローチが多く飽きさせない。軽い挨拶に過ぎなかったような前作にてもうちょっと深掘りしてほしかった部分がしっかり抑えられた印象で、いよいよ本領を発揮してきた充実作と言えそう。もちろんその人の好みにもよるけど、Slipknotと比較すると激しくないという理由だけで捨て置くのは勿体ない優れたアルバムだと思います。何よりCorey Taylorの歌が素晴らしすぎるんだ…!
前回記事に引き続きSlipknotを聴いていたらStone Sourの方も久しぶりに聴きたくなって、いざ聴いてみたら(主に2ndが)いいじゃん…!となってブログに感想を書いてみた次第です。リアルタイムで聴いていたときはSlipknot寄りだったし、もうちょっと激しめの音楽を好んで開拓していたので多少の物足りなさも感じたような覚えがあるのだけど(↑自分のことじゃねーか)、今聴くと…いやこっちも全然いいな!と手のひらくるりん。年月を経たせいなのかな。
しかし管理人はStone Sourに関しては3作目以降はほぼ未聴だったり。今思うとSlipknotもそうだけど彼らのリリースペースが空いたことと管理人の興味がインダストリアルロックにどっぷりになった時期が重なったせいかも。というわけで、近々ちゃんと聴いてみようかな~と考えつつ、過去に書いたSlipknotの3作目の紹介記事の文章を見直したので、よろしければ合わせてご覧ください。