MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Econoline Crush 『The Devil You Know』

The Devil You Know

The Devil You Know

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 カナダ出身のインダストリアルロック/オルタナティブロックバンドの2ndアルバム(1998年)。

 

 早くもここまででメンバーチェンジが何度か行われているバンドで、本作の制作中にもいくつかの交代劇があり、ボーカリストとギタリストのみが前作と同じ。そんな体制の不安定さとは裏腹に、音楽性は割と安定の一途。メインで楽曲を制作していたメンバーの脱退があったにも関わらず、歌を軸にしたロックサウンドという方向性にも楽曲の出来にも大きなブレはなし。その上で今作では、前作と比較するとうるさいくらいにザクザクと強調されていたギターや、分かりやすいポイントでちょいちょい顔を出すキーボード/プログラミングなどの目立つ要素が幾分引っ込み、全体のサウンド面でのバランスに均衡がとられた上で、バンドが放つダイナミズムやアプローチの幅で勝負をかけている印象があります。なんだかThe Smashing Pumpkinsぽくなった?いやそうでもないか?(自問自答)。別に前作のインダストリアルロック感に不自然さは無かったと思うけど、肩肘張っていないバンドの魅力が押し出されているような感覚もあって、個人的には前作に負けず劣らずの良作。カナダのみならずアメリカでもそれなりにヒットしたようです。それにインダストリアルロック要素は完全にゼロになってはおらず、たまに顔を出す瞬間があって、むしろそっちの方が「おっ」と食いついてしまうポイントにもなっていたり(笑)。この優良な音作りと商品としてのそつの無さは、大物をいくつも手掛けてきた敏腕プロデューサー・Sylvia Massyの手腕によるところも大きいのかも。そんなわけで、オルタナティブロック or インダストリアルロック(または兼用)リスナーであれば、聴いてみる価値はあるかも。

 

 

 今回の記事に合わせ、過去に書いた前作の紹介記事の文章を少々見直しているので、よろしければ合わせてご覧ください。

 

 

 それと、今回の記事とは関係ないんですが、昨年末に書いた記事「2024年良かったCD」に載せているCDジャケット羅列画像が、微妙に格好つけようとして大きさをちぐはぐにしたのが見づらかったと自分の中で話題だったので修正してみました。2023年の記事のほうも、2024年の記事のフォーマットに沿って少しだけお手入れしています。もしお時間があったらちょっと覗いていただけると幸いです。ただのその時々の記録なので見返すのがちょっと恥ずかしいけど、せっかくその期間に何をどれだけ聴いていたかっていうデータが残っていることだし、より分かりやすく形にしておくのもいいかなと。