Spineshank / Self Destructive Pattern

Self-Destructive Pattern

Self-Destructive Pattern

 

 US出身のニューメタル/インダストリアルメタルバンドの3rdアルバム。

 

 今回は前作で開眼したインダストリアル色やサイバーな質感を早くも削ぎ落とし、ベーシックなバンドサウンドをメインに真っ向勝負をかけてきました。デジタルな要素は若干残っているものの、端々に部分的に聴こえる程度。しかしメロディアスでキャッチーという彼ら最大の武器はむしろより研ぎ澄まされた感すらあり、高いテンションを保ちシャウトを武器にアッパーに突き抜ける楽曲、クールなメロディを武器にドラマ性を演出する楽曲、またそれらのパートの応酬と融合で、1つのアルバムを見事に形づくっています。とにかく1つ1つの楽曲の充実度が半端じゃないレベルだし、そしてそれらの楽曲はどれも約3分半とコンパクトで、曲間も短いので休む暇もなく次から次へとなだれ込んできて、前作と同等以上に爽快。中でもグラミー賞のベストメタルパフォーマンスにノミネートされた「Smothered」は彼らの最高傑作。まるで「格好いい曲が集まったら、それだけで格好いいアルバムが出来上がる」という真理を体現したような、ごくごくシンプルでありながらも、ある意味理想的な構成じゃないかと。インダストリアルロックとして抜きん出た作品を出しながらも、その次作でインダストリアル要素を見事なまでに消してしまうようなバンドっていうのは、当時珍しくないどころか結構いたのだけど、彼らの場合は自己否定や路線変更などではなく、バンドが真正面から進化をした結果とすら思えるほどの強力な説得力。本作を最後にボーカリストJonny Santosが脱退し、Spineshankは事実上解散してしまったけど、最高の置き土産になりました。感謝感激。