MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Dope 『Blood Money Part Zer0』

Blood Money Part Zer0 [Explicit]

Blood Money Part Zer0 [Explicit]

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 アメリカ・ニューヨーク出身のオルタナティブメタル/インダストリアルメタルバンドの7thアルバム(2023年)。

 

 2部構成が宣言されていた前作『Blood Money Part 1』の続編にあたるアルバム。その割に約6年ぶりとこれまただいぶ間が空いちゃったわけですが、本来はもっと早めに出したかったのだとか。そんなわけで、内容に関しても──おそらく歌詞やコンセプトに関しても──前作を踏襲するもので、エレクトロニック要素を強めたニューメタル/オルタナティブメタルという、モダンなニュアンスと攻撃性を相乗効果で高め合ったサウンドを展開。前作と比較すると、若干ではあるけどシンセフレーズの重用、サンプリングやボーカルの加工などのテクニックを駆使する場面も増え、ギターソロが減退した反面ビート感を強調した楽曲も挟むなど、強いて言うならメタルコアの攻撃性よりもダンス/エレクトロ方面へブラッシュアップをかけたような印象。前作直後に公開されたMinistry「Thieves」カバーが未収録なのは残念だけど、The Cure「Lovesong」カバーのシャッフル&メランコリックな雰囲気が、やや異端ながらも浮くことなく全体を引き締めていてとても良いです。本作のタイトルが『Part 2』ではなく『Part Zer0』なのは何かしら尤もらしい理由があるのだろうけど、恐らくは新生Static-Xの覆面ボーカリスト・Xer0とも掛かっているのだと思うし(その正体はEdsel Dopeだと公然の事実のように囁かれている)、もしそうであればStatic-Xの活動を並行したわけで、そりゃ時間もかかりますわな。両バンドの音楽性は近いようでそうでもないので、近づいているわけではないにしても多少なりとも相互の影響はあるのかも。いずれにせよ、この時代に90年代から続くフィジカリティなインダストリアルメタルの進化形を聴かせてくれるのは大変ありがたい。満足度の高い一枚。

 

 

 前作の『~Part 1』及びそれ以前の作品の紹介記事はこちらから。よろしければ合わせてご覧ください。