MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Spineshank "Anger Denial Acceptance"

Anger Denial Acceptance

Anger Denial Acceptance

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 アメリカ/カリフォルニア出身のオルタナティブメタル/インダストリアルメタルバンドの4thアルバム(2012年)。

 

 2004年にボーカリストJonny Santosが脱退し、翌年新たなボーカリストを迎えるも活動は軌道に乗らず、休止状態が長らく続いていました。が、2008年に後継のボーカリストが脱退し、Silent Civilianというメタルコアバンドを結成し活動していたJonny Santosが再合流。まさかの約9年ぶりとなる新作のリリースに至りました。かつての2作目3作目がそれぞれ別方向でとても素晴らしい出来だっただけに楽しみだったし、管理人はメタルコアには全く詳しくないけど、Silent Civilianのほうも軽くチェックしていて割と良かっただけに、この新作はもしかしたら最強のインダストリアルメタルコアなアルバムが出来上がるのでは…!?なんて期待しちゃったけど、全然そんなことなかった。率直に言うと別物で、メタルコアやハードコアの鋭さを得たニューメタル/オルタナティブメタル。より迫力を増したシャウトを中心とし、凶悪なリフ、的確かつ激しく畳みかけていくリズム隊などが所狭しと暴れまくり。一方でインダストリアル要素は更に減退…というのは今さらどうでもよくて、かつての作品に感じられたキャッチーさやメロディアスさという大きな持ち味が(あえて?)無くなっているのがちと残念。メロディ(クリーン)をフィーチャーするパートも豊富ではあるけど、テンポダウンからの再加速みたいな流れも多く、その詰め込みは勢いを削いでいると感じることも。これが彼らの新しい形なんだろうし、格好良くもあるけど、以前のSpineshankが大好きなせいでどうしても比べて見てしまい、個人的な好みからやや外れてしまうという感じ。ちなみに11~13曲目は連作になっており、アグレッションとメロウがシームレスに展開していく様が痺れます。ちょっとSlipknot「Vermillion」を思い出した。という具合にお気に入りの楽曲もあったのだけど、2016年ごろにSpineshankはやり尽くしたという旨の発言もあったようで、今度こそ本当に解散状態にあるようです。うーん、残念。

 

 

 というわけで、そんなお気に入りでもある "以前のSpineshank" の紹介記事もよろしければ合わせてご覧ください。だいぶ古いのでちょっとだけ文章を見直しています。久しぶりに聴いたけどやっぱり良い…!