US/カリフォルニア出身のニューメタル/インダストリアルメタルバンドの7thアルバム(2020年)。
休止、分裂を経て2013年に解散、その翌年にはフロントマンであるWayne Staticの逝去という悲劇的な形でバンドの幕が一度は閉じたものの、1stアルバムであり代表作『Wisconsin Death Trip』を制作した最初期のオリジナルメンバー3名が集結し、ライブ活動も含めたバンド再生プロジェクトが2018年に立ち上がります。そして、Wayne Staticが遺していたデモを元にレコーディングを行い、約11年ぶりのニューアルバムとして完成したのが本作。これが驚くほどの快作に仕上がっていて思わず拍手!発表から発売までやたら長かった(しかも一度延期した)のを待ち続けた甲斐もあったってもんです。まさに初期の爆発力を思わせるヘヴィサウンドは、正直イマイチだったと言わざるを得ないバンド末期の作品を軽く吹き飛ばすような迫力とスピードに溢れ、ノリ優先でシンプルに徹するが故に単調になりがちな全体像は、楽曲をアシストするプログラミング/SEによって絶妙に奥行きが与えられ、時折フレーズが浮き出たり、場面によっては不協和音のような異物感をもたらすように暴走するシンセなどとの“Evil”な融合で見せ場を作ります。Wayne Staticのルックスを再現した覆面を纏う謎のボーカリスト・Xer0を新たに迎え、デモの歌を活かしながらも欠けた部分を絶妙にアシストすることで違和感なくStatic-Xとして一塊で聴けちゃいます。「悪のディスコ」と呼ばれた彼らの象徴的サウンドを現代なりに蘇らせ、例外的に外部参加となったMinistryのAl Jourgensenによるこれまた異色のラスト曲まで緊張感を維持し飽きさせないという、まさに「こういうのが聴きたかった!」と諸手を挙げて歓喜したくなる作品に。再結成は絶望的とも言われていた彼らが、色々な障害や苦労を乗り越えこんなに愛とリスペクトに溢れた新作を作ってくれたことに感謝。Vol. 2までの制作が予定されているので、楽しみに待とうと思います。
Static-Xは管理人が「インダストリアルメタル」というジャンルを認識するかしないかあたりの頃に知って一気にハマったというのもあって、思い入れがちょっと深かったりします。まぁ4thアルバム以降は今ひとつだと思ったし、このブログでもあまり良く書いてはいませんが(苦笑)、それも愛ゆえに、みたいなところはあるつもりです。今回の記事に合わせ、だいぶ前に書いた過去記事を見直して文章を少しだけ整理しました。『Cannibal』については半分くらい改稿しています(評価を変えたりはしていません)。よろしければ合わせてご覧ください。