BUCK-TICK / SEXY STREAM LINER

SEXY STREAM LINER

SEXY STREAM LINER

 

 5人組ロックバンド10thアルバム。

 

 レコード会社を移籍してのアルバム。かねてから打ち込みやノイジーな仕掛けを端々に匂わせてきた彼らが、その側面へ一気に傾倒。テクノ/インダストリアル/アンビエント/ダブなどの音楽性を取り入れた楽曲がズラっと並び、一枚まるごとデジタルデカダンなムードで塗り固められています。バンド感は決して希薄ではないにしろ、シンセや電子音、サンプリングやメタルパーカッション風のドラム音が鳴り響くサウンドはこれまでと一線を画すものだし、独特の曲タイトルのみならず歌詞もかなり観念的で、更にポップな曲が極端に少ないことからも、過去作のいくつかとはまた違う意味で間違いなく人を選ぶ作品で、彼らの作品群の中でも突然変異のように浮いて見えます。しかしその分世界観の強固さはかなりのものだし、独創的なセンスが光るお陰で古さや借り物感もなく、今聴いてもしっかり打ちのめされる強靭さがあります。マニアックなデジタルサウンドの取り入れ方としては次回作となる「ONE LIFE, ONE DEATH」の方がポップさとうまく調和されているけど、個人的には今作の唯一無二の尖り方も捨て置けないし、彼らの作品でも常に上位に入るくらい好きだったりします。ヴィジュアル系ブームのご時世に、自分たちはあくまでも我が道を行くと言わんばかりに平気でこんな作品を作り上げてしまうのも凄いですね。