- アーティスト: Nine Inch Nails
- 出版社/メーカー: Interscope Records
- 発売日: 2005/05/03
- メディア: CD
- クリック: 7回
- この商品を含むブログ (116件) を見る
US出身のTrent Reznorを中心としたインダストリアルロックバンドの4thアルバム。
約5年振りのリリースだった前作から更に約6年という間隔が空き、発売当時はついにあのNine Inch Nails(以下:NIN)が新作を…!みたいな異様な盛り上がりがあったような記憶があるけど、そこで構えすぎると実際に聴いたときに肩透かしを食らうかも。長い沈黙の重みとか、それを反映した偏執な音構築とかそういったイメージからかけ離れ、足取りの軽いバンドサウンドや、初期を思わせる明朗なメロディはむしろ若さや勢いを感じさせたりも。いかにもNINな暗く重たい音を長年待っていた人にとっては驚きと賛否があっただろうけど、ピアノやエレクトロニックを効果的に重ねたサウンドは唯一無二だし、とくに終盤にかけての内省的な世界に引きずり込むようなディープな曲の並びは貫禄の域。NINが持ち合わせている色んな魅力が多角的に詰め込まれていながら、それがどの方向にも偏りすぎない均衡の保たれ方をしており、ただポップなだけではない奥深さも併せ持つところは流石。まぁディスコグラフィ上は3作品程度の並びであってもその間に10年以上経過しているわけで、人も時代も恐らく本人も様々な変化があった中、そりゃ奏でる音楽も変わるってもので。まさにNINの新章突入を宣言するようなアルバムだったと言えるのかも知れません。