Slick Idiot / Sucksess

Sucksess

Sucksess

 

 KMFDMの元メンバー・En EschとGünter Schulz(Pigfaceにも参加する2人)を中心としたインダストリアルロックバンドの3rdアルバム。

 

 彼らの音楽を一言で言うと「ポストKMFDM」で、1997~1999年辺り(つまり解散前)のKMFDMを彷彿とさせるものがあるんですね。ゲストミュージシャンや女性コーラスを招いた、ちょっとテクノに接近した小気味よいインダストリアルダンス/ロックで、彼らの場合はGünter Schulzの攻撃的なギターリフが特に目立つという。少し違うアプローチを加えてきた前作でも基本それを踏襲していたけど、本作はその定型からもう一段階逸脱してきたという印象。曲によってはEDM、ドラムンベースハードテクノなどを取り入れるなど明確な変化があったり、DAFのカバーと言われても疑わないエレクトロパンク風の曲までも披露。全体的にも女性コーラスやGünter Schulzらしさ満点のギターフレーズなど、お家芸とも言える手法を以前ほど全面に出すことはしていないようだし、意図的に自分たちの音楽を再構成しているような趣。Günter Schulzのギターは凄く特徴的な分、連発すると大味に聴こえるのでこれはこれで良いと思います。こうして聴くと、1999年のKMFDM解散以降、再結成したKMFDMはヘヴィビートを極める方向へ進んだけど、こっちはこっちでアナザーKMFDM感覚で聴けるバンドとして、悪くない進化を遂げているのかなと。今は活動は止まっているようだけど、もし新作が出たら期待すると思います。