MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Numb 『Numb』

Numb

Numb

  • アーティスト:Numb
  • METROPOLIS
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 カナダ出身のインダストリアル/EBMユニットの1stアルバム(1987年)。

 

 Skinny PuppyやFront Line Assemblyというレジェンドを輩出したカナダ/バンクーバーの同系統グループということも関係するのか、どこか彼らを彷彿とさせるスタイルが見て取れます。楽曲によって初期のFLAを連想させるヒンヤリとした雰囲気に軽やかな足取りの直球EBMだったり、同時期のSkinny Puppyと共通するようなケミカルな薄気味悪さをまとうシンセのメロディを押し出したり。しかしNumbならではの特徴として、EBM曲とほぼ交互に配置されるエレクトロインダストリアル/ダークアンビエント曲の存在感がとても強烈で、サンプリングやノイズ、呻くような声などが絡み合いながら別軸の恐怖感を植えつけにきます。それら楽曲が入れ代わり立ち代わり流れていく様は混沌の一言。それも、安直な影響だとか実験の名を借りた雑な仕事だとかそういう印象は無く、全体を通して非常に冷静に作られているというか、とても収まりのよい聴き応えを感じるんですよね。先人に続けと言わんばかりのフォロワーというよりは(というか結成~制作の時期はFLAとほぼ同じだ)、同時代/同郷のシーンをかなり研究して、自らの強みを逆算したかのような。そして後の再発盤に追加収録された未発表?曲は、これがまたSPKを彷彿とさせる鋭利なノイズの大放出で耳をやられるかと思った。FLAやSkinny Puppyほどの知名度はないかもしれないけど、彼らに肩を並べるに相応しいその才能を早くも示すことに成功したデビュー作だと思います。EBMリスナーであれば避けて通れないグループ/アルバムではないかと。