MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Numb 『Christmeister / Bliss』

Christmeister Bliss

Christmeister Bliss

  • Metropolis Records
Amazon

 カナダ出身のインダストリアル/EBMユニットの2ndアルバム(1989年)。

 

 一聴して、より骨太になったリズムトラックや蠢くようなベースラインといったリズム面での強化がとりわけ押し出されている印象があり、破壊力のあるEBMとしてサウンドの方向性をまとめ直したような変化を遂げています。ほぼ叫び通しのボーカルや、ロック/メタル然としているとまでは言わないまでもギターの使用頻度や存在感の高まりも相まって、全体の雰囲気はSkinny PuppyがAl Jourgensen(Ministry)の手を借りてギター要素を強めた名作『Rabies』にかなり似ているようにも思います。しかも同年リリースな上にこちらはセルフプロデュースということで、やはり彼らの才能や嗅覚の凄みを感じずにはいられません。「Frantic」なんてSkinny Puppy「Tin Omen」あるいはMinistry「The Missing」にも匹敵するような高速ビートとギターリフが大迫力で格好いい!反面、前作において非常に特徴的だったホラーテイストなシンセや金属音を巧みに用いたダークアンビエントのアプローチは影を潜めたものの、よりノイズ/アンビエントに振ったインスト曲も存在するし、各楽曲の細部へのこだわりも相変わらずで、決して丸くなったわけではないNumbらしいマニアックさも健在。前作に負けず劣らず優れた一作かなと。なお、1996年以降は1991年リリースのシングル『Bliss』が追加収録されたものが再発されており、複数収録された表題曲の細かいバージョン違いを聴き比べ楽しむこともできます。