MUCC / 志恩

志恩

志恩

  • アーティスト:ムック
  • 発売日: 2008/03/26
  • メディア: CD
 

 4人組ヴィジュアル系ロックバンドの8thアルバム。

 

 初のベスト盤を挟んでのリリース。そのせいかは分からないけど、また一つ新たなアプローチへ切り込んだ作品。その軸となるものは「ダンスビート」と「民族音楽」の2つで、前者はまさに本作の試金石になったであろう1つ前のシングル「ファズ」や弦の音色が颯爽とした「空忘れ」、後者で言うならメタルと融合した「塗り潰すなら臙脂」やパーカッションが乱打される大曲「志恩」。またその2要素が合体したような「アンジャベル」に至っては、歌謡曲どころか古典音楽にまで行っちゃったようなメロディとリズミックさの融合が何ともクセになる不思議な存在感の一曲。かように、これらの楽曲の存在がアルバムを特徴づけ、雰囲気づくりに大きく貢献しています。アニメのOPとかにでもありそうなくらいキャッチーな「フライト」や、オーケストラを導入した悲痛のバラード「小窓」なんかもあったりして、全部が全部ではないけど、幅広かった前作「極彩」とは対照的に一つの色でまとめられたような統一感もあり(唯一大きく浮いてる「フライト」は休憩ポイント?)。この辺りは、彼らの器用さや重ねてきたキャリアの賜物でしょう。ひと口にダンス/エレクトロニックと言ってもバンドの有り様がまるっきり変わってしまったわけではないけど、これまでのアナログな手法やヘヴィネス重視のサウンドと比べると大きな一手だし、その要素はここからも続いていくので、一つの転換点・起点とも言えそう。初めて聴くような人には不向きかも知れないけど、しっかり良作。

 

 

 突然のMUCCのアルバム紹介でしたが、当ブログが現在のはてなブログに移行する前に、基本的に古いものから何作か紹介記事を書いていました。移行の際にミスか何かで非公開になっており、それに後から気づくも「インダストリアル要素が特別あるわけでもない完全趣味のバンドの記事だし、このままでいいかな…」と放置していたんですが、ネタに困ってきたのでここに復活させてみることにしました。まぁギルガメッシュやディスパも扱ったし、いいか!くらいの気分で。過去に書いた非公開記事は、目を通し文章を少し整理しての公開をするつもりですが、そこそこ数があるので少しずつ手をつけていきます。ということで、よろしければまずはこちらの2作を合わせてどうぞ。