US/カリフォルニア出身、Stabbing Westwardの元ボーカリスト・Christopher Hallを中心としたオルタナティブロック/インダストリアルロックバンドの1stアルバム(2008年)。
Stabbing Westwardが音楽性の違いやレーベルとの不和で2002年に解散した翌年、ボーカリスト・Christopher Hallが数名のメンバーを引き継ぎ新たに始動したバンド。ただ結成/活動歴としてはStabbing Westwardが存続中の頃から始まっていたようです。多数のライブをこなしEPを制作するなどの活動を経て、2008年にようやく初の本フルアルバムがお目見え。Stabbing Westwardが好きだったからこのバンドも気がけていたけど、だいぶ待つことになってしまった。そんな本作ですが、装飾のないストレートなバンドサウンドを基軸にし、ズンズン刻んだりガシガシ鳴らされる骨太なギターを前面に出しながら、ほとんどが2~3分台という短さのアッパーな楽曲を連発して勢いよく駆け抜けていきます。シ、シンプル!一応彼らは当初からメディア上でインダストリアルロックという分類もされていたものの、そういった要素は少なくともこの一作目ではほぼ皆無。しかしそんな中に響くChristopher Hallのエモーショナルなボーカルと、感傷/衝動を具現化したような独特のメロディセンスは前バンドから引き継いだ重要なアイデンティティとして健在だし、前バンド最終作のような穏やかタイプの箸休め曲も時折挟まれ良いバランス役に。総体としてエモとかに近いかも?新人バンドとしての仕切り直しを意識したなんてことはないだろうけど、この方向性や明快さは彼らのセールスポイントの一点集中として実に潔いと思うし、Stabbing Westwardが好きだった管理人としては、それとは別物としてなかなかのお気に入りになりました。 まぁ、この路線はこれきりなんですけど。