MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Cubanate 『Cyberia』

Cyberia

Cyberia

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 イギリス出身のインダストリアルロック/EBMデュオの2ndアルバム(1995年)。

 

 “Cyberia”と聞くと、アニメ『serial experiments lain』に登場するクラブを思い出すけど(オタク…)、意味としてはネットのディープな世界や住人、カルチャーなどを指す造語とのことで、もしかして本作の命名もその由来が同じだったりするのか?と思わなくもない。実際に聴いてみると、ネットの世界かどうかはともかく、さらにサイバー/テクノな質感のアップした電脳サウンドがまず印象的。基本的には前作の作風を引き継いでいるため、アプローチや狙いが大きく方向転換したりはしておらず、正しく前作の延長という感じなのだけど、その些細な違いが結果として彼らの強みや特長とも言える音楽性を大きく増幅。レイヴカルチャーの喧噪を捉えたシンセや電子的に広がっていくギター、テクノと共通する質感のキック、よりアグレッシブになり楽曲を強く引っ張るボーカル、それらが渾然一体となり、楽曲の構成や見せ場ではロック的なダイナミズムも強化されており、実にエネルギッシュでパワフルなインダストリアルロック寄りのクラブサウンドとして、高い完成度を実現しています。もともと単調さも上等と言わんばかりに織り込み済みで突き進む音楽ではあるけど、アンビエントなインストや、がっつりEBMに寄せた楽曲なども挟む程度の緩急をつけ、終盤のリミックス曲の連続するパートを除けば本編ボリュームとしてはやや控えめと、聴き飽きにくい構造になっているのもGOOD。アメリカでスマッシュヒットを記録したり、本作を代表する楽曲「Oxyacetylene」を始め数曲がゲームソフト『Gran Turismo』に収録されたという逸話もある通り、彼らの代表作とも言える一作。