Decree / Wake Of Devastation

Wake of Devastation

Wake of Devastation

 

  Front Line Assemblyでも活躍した音楽プロデューサーChris Petersonを中心としたインダストリアルユニットの1stアルバム。 

 

 ビートの刻み方こそEBMのような躍動感も感じられなくもないものの、音色や音圧がとにかく桁違いにやかましい。扇動的に迫ってくるリズムトラックに、鉄板を叩いているような鋭利かつ金属的なメタルパーカッションが折り重なったり、工場の排気音を強力に歪めたようなハーシュノイズが放出されたりととにかくヘヴィでカオス。エレクトロニックな要素はほぼ感じられず、残響音/金属音/雑音などによって構成された世紀末感に溢れたサウンドは、SPKやEinstürzende Neubautenなどの初期のインダストリアル/ノイズ勢の表面的な攻撃性を抽出して倍加させたかのようだし、その救いのなさからもCold Meat Industryレーベルの系統にも近いものを感じます。コアなリスナー向けではあると思うけど、裏で計算されているのか案外単調にならず聴き通せるのが素晴らしい。初めて聴いたときはかなり衝撃的でした。Front Line Assemblyのテクノ化を先導した人物の作品とはとても思えない…。強いて言うなら個性というか独自性が薄い気もするけど、インダストリアルファンにはたまらない好盤になるでしょう。