Ice / Bad Blood

Bad Blood

Bad Blood

 

 UK出身のミュージシャン/プロデューサー・Kevin MartinとGodflesh等で活躍するJustin Broadrickの2人を中心としたインダストリアルヒップホップバンドの2ndアルバム。

 

 当時のフリージャズ/インダストリアルメタルユニット・Godにて中心を担った両名による別名義のバンド。当時の2人はTechno Animalとしても活動したり、Justin BroadrickがソロプロジェクトのFinalを再始動させたりと、創作意欲の赴くままに幅広い活動を行っていた時期のようで、その流れでダブやヒップホップビートをより追求したのがこのIceのようです。結成(1993)年にリリースした1作目はGodfleshやGodの延長のようだったみたいで(未聴)、数年の休止・Godの解散を経てリリースされた最終作でもあるこの2作目は、オルタナティブ/アンダーグラウンドヒップホップ界隈にて活動するDJやラッパーとEinstürzende NeubautenのBlixa Bargerdをゲストボーカルに迎え、本格的にインダストリアルヒップホップに向き合った作品のようです。ダブやヒップホップをベースにした沈鬱かつ重圧的なトラックと、インダストリアルな感触の強いノイジーな残響音の中に生気の無いラップボーカルが言葉を紡いでいく内容で、真綿で首を締められるようなじわじわとした圧迫感、温度感の無さがとても刺激的。ラップミュージックの手法を実験性やノイズに変換し、特化させた作品としてかなり興味深く仕上がっているかと。相当にマニアックながら、界隈のミュージシャンやバンドが好きであればかなりの好盤…と言いたいところだけど、Iceのアルバムは2作品とも入手困難。Iceは本作限りで解散したけど、ヒップホップの影響や要素は今後の彼らの活動にもずっと根づいており(一部の人物は、後のTechno Animal「Ther Brotherhood Of The Bomb」の制作にも関わる)、そこには本作の成果は影響としてとても大きかったのではないかと思います。