US出身のオルタナティブロック/インダストリアルロックバンドの4thアルバム。
間に編集盤を挟んでいるけど、前作の「Nude」から数えると約3年ぶりとなっています。長い期間が空いた中で何があったかは知らないけど、音楽性はすっかり変わっちゃいました。アコギ、パーカッション、ピアノ、ストリングスなどをふんだんに使ったハンドメイド感溢れる土臭いサウンド。もともとそういう要素はあったけど、それとエレクトロニックの絶妙な一体化が彼らの持ち味と捉えていた身には辛い。なぜなら本作ではエレクトロニックの方をバッサリとカット。00年代インダストリアルロックの進化とは真逆を行く、というかむしろ完全に脱出する方向でしょうな。多分、この手の音楽が好きな人を唸らせるくらいの完成度はあるんだろうけど、個人的にはとても残念。彼らの武器だと信じて疑わなかった奇跡的なバランスが見事に消し飛んでしまいました。別に脱インダストリアルが一概に全部ダメだとは思わないけど、これは完全に自分のストライクゾーン外の音楽で、次回作以降もこうだと、もう彼らの新作を手に取ることはないでしょう。1作目に衝撃を受けた身としては寂しい限りです。