MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Klank "Still Suffering"

 アメリカ/ニューヨーク出身のDaren "Klank" Diolosaを中心としたインダストリアルメタルバンドの1stアルバム(1995年)。

 

 Klaytonを中心としたUSのインダストリアルロックプロジェクト・Circle Of Dustの制作やライブの一部に参加したギタリスト・Daren "Klank" Diolosaが、Circle Of Dustの1995年の活動休止及びライブメンバーの解散を受けて自身の活動を開始。次回作以降はバンド形態となるけど、今作時点ではソロプロジェクト状態で、Klaytonがプロデュースに留まらず一部演奏や制作等にも幅広く関わっており、全面的なバックアップの元に主に2人で作り上げたようです。という訳で、まず耳に飛び込んでくる音・曲はどこかSF風かつ無機質で、まさにCircle Of Dustのそれ。本家よりはメタリックなギターの存在感や重さに重点を置き、打ち込みながらもバンドグルーヴを再現しようとしているような趣も幾分感じます。かと思ったら、Daren "Klank" Diolosa主導の楽曲は、激しく切り込んでくるメタルリフとユニゾンするように連打されるキック、そしてアグレッシブな全体像がまんまFear Factory。どっちをやりたいんだよ!とツッコミを入れずにいられないこの二面性には思わず笑ってしまいます(笑)。よくよく聴き込むと比較的単調で、10曲しか入っていないのに最後は飽きてしまうのだけど、90年代インダストリアルロック/メタルが好きな人であれば、このコントラストをそこそこ楽しめるのでは。