MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Cubanate 『Interference』

Interference

Interference

  • アーティスト:Cubanate
  • Tvt (tee Vee Toons)
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 イギリス出身のインダストリアルロック/EBMユニットの4thアルバム(1998年)。

 

 ここまでの3作は、良くも悪くもその音楽性に大きな変化はなかったとも言えるけど、本作にて一気に方向転換。ドラムンベースを主軸としたスタイルへ全面的に移行し、一糸乱れぬ緻密なリズムトラックの連打や重なりを、まるで見せつけるかのように激しく駆け抜けていきます。Marc Healの中には、もともとこの頃にCubanateの音楽性の行き詰まりや、当時のインダストリアルロックシーンの変遷に対する問題意識があったとのこと。そしてリリースの前年にはC-Tecへ参加し、より実験的エレクトロニカのサウンドを手掛けていたし、かつ本作の共同プロデューサーには、そのC-Tecで共作したPhil Barryや、同時代にまさにドラムンベース/IDMなどへ舵を切っていたFront Line AssemblyのRhys Fulberが名を連ねています。その辺りの流れや影響を考えると、必然の変化と言えるのかも。とはいえ本作は音響的にはかなりシンプル。凝ったエレクトロの装飾は薄いし、ヘヴィなギターは時折出てくるけどあくまでも楽曲に圧を送り込む役割で、Pitchshifterのようにバンドサウンドに組み込んだ形ではなく、脱ロック/ビート主体の一本槍な潔さが印象的。この辺り、彼らの過去作と通ずる美学を感じるけど、単純なダンスビートと違い聴いた感じがあまり享楽的ではないので、単調さがより目立つ形になったのが玉に瑕。実際に賛否も分かれたらしいけど、インダストリアルを通過した硬質な音使いは今聴いても結構シビれるし、C-TecやAshtrayheadを含めた周辺の動きを俯瞰してみると、当時のシーンの流れや変動に器用に対応すべく生み出された興味深い作品だと思います。

 

 

 今回の記事に合わせ、文中にも登場したMarc Healのサイドプロジェクト・Ashtrayheadによる1997年発の唯一のアルバムの紹介記事を少々見直しているので、よろしければ合わせてご覧ください。