MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

SUGIZO 『COSMOSCAPE』

COSMOSCAPE

COSMOSCAPE

  • アーティスト:SUGIZO
  • ユニバーサル
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 LUNA SEAのギタリスト・SUGIZOのベストアルバム(2008年)。

 

 バンド休止時から始まったソロ活動の10周年を記念したベスト盤。とは言え2ndアルバム『C:LEAR』(2003年)以降の彼の活動は、The FLAREの結成、LUNA SEAの一夜限りの再結成、X JAPANJuno Reactorのサポート等で忙しくしていたものの、純然たるソロ名義での新作を出していなかったわけで、1作目と合わせ実質2枚のアルバムというキャリアでベスト盤を出すの?と最初は疑問でした。しかし実際に聴いてそれを覆されたというか。コンピレーション盤への提供曲や彼が手掛けたサントラ収録曲、またSUGIZO feat. bice名義でのシングル(=映画提供曲のボーカルver.)など別軸の活動から選りすぐられた楽曲を本作用にリメイクし、それを全体の頭・中間・終わりに配置。そしてその隙間の前半部に1作目の収録曲、後半部に2作目の収録曲を置き、更に全体を新ミックスするという力の入れ方がまず凄い。サントラ曲などまで追い切れなかった自分としては、そういった多方面の活動の断片が拝めるのはとても有り難い。そしてソロの収録曲もシングル曲を完全無視し、自身が心から納得のいく自信作のみを抽出。この全体に漲る強いこだわりからは、商業的な意図よりも、過去のアルバムとは異なる切り口で、自ら納得のいく形で、新たな解釈と価値を生み出そうとする意志が感じられます。まさにアーティスト。幅広いクラブミュージックや映画音楽への接近、彼の魅惑的なバイオリンやギタープレイ、またその枠に留まらない実験と次なる挑戦への布石を流れるように楽しめる、彼の10年間の粋が詰め込まれた傑作。当時、彼自身は本作を「ベストアルバム」ではなく「ライフワークアルバム」と呼んでいたようだけど、それも納得の逸品。