- アーティスト: BUCK-TICK,櫻井敦司,今井寿
- 出版社/メーカー: BMG JAPAN
- 発売日: 2007/09/19
- メディア: CD
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5人組ロックバンドの15thアルバム。
メジャーデビュー20周年の節目に制作された記念すべきアルバム。前作にあたる「十三階は月光」の大仰なゴシックの世界から一転、かなりシンプルかつストレートなロックンロールにシフトチェンジ。元々アルバムごとに作風を大きく変えるバンドでもあるし、一つの方向性で濃い作品を作ると、その反動を次回作で形にすることもあったけど、この変化(回帰?)もまた驚かされるものがありました。デジタル/エレクトロニックな要素をオミットしたバンドサウンドという構造だけは共通ではあるけど、閉じた世界観でディープに作り込まれた前作と比較すると、驚くほど開かれたムードで耳馴染みが良く、聴く人を選ばない一枚とも言えそう。コアなファンにとってはそこがちょっと薄味で物足りないと映る向きもあるかも知れないけど、これだけ年輪を重ねてきたバンドが、ここに来てまだこれほどに瑞々しく、同時に安定感と説得力もあるグルーヴを聴かせてくれるというだけでも嬉しくなります。新しい王道を感じさせる「RANDEZVOUS ~ランデブー~」は名曲だし、個人的には星野英彦作曲「Snow White」も大好き。ホワイトアウトを連想させる緊張感のあるサウンドに「真白な世界/眠れる君の夢か 幻/たった一筋/モノクロームの頬に紅差す」と強烈に情景を喚起させる詞がマッチした渾身のバラード。