D'espairsRay / Coll:Set

Coll:set

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 4人組ヴィジュアル系ロックバンドの1stアルバム。

 

 初のフルアルバムにして、ここまでの決定版。ヘヴィで爆発力のあるサウンドや野性味溢れる荒々しいボーカル/シャウトは順当に凄みを増し、要所でシンセやSEを効果的に融合させて作り上げる音世界は重厚で奥行きがあり、ひたすらにどす黒く禍々しい。過去作の中途半端さや試行錯誤感は綺麗さっぱりなくなり、曲によってはゴシックでハードなインダストリアルメタルとしても説得力十分。これに関しては彼らの素養というよりはマニピュレーターやプロデューサーの手腕かも知れないけど(有名な人たちだし)、この界隈の他バンドにはありそうで無い魅力。暴れる曲から聴かせる曲までどれも雰囲気は似通っているために、聴き進めてもひたすら同じような景色が広がるけど、そこが聴き手をグイグイと引っ張るカタルシスにも繋がっているし、自分たちの表現したいものから脇目も振らないという自信に溢れ、実に頼もしい。そして個人的には、変わり種も増えていた当時のヴィジュアル系(シーンにおいて、これだけの剛速球で勝負できた新鋭のバンドというのも稀有で嬉しいところだったり。その手のバンドのファンだけでなく、地下ゴス/インダストリアルシーンを支持する層や、邦楽/ヴィジュアル系も許容範囲の洋楽リスナーなどにもお勧めできそうな作品。