Pitchshifter / PSI

Psi

Psi

 

 UK出身のインダストリアルロックバンドの6thアルバム。

 

 前作より約2年振りで、その間にもバンドの創設メンバーでもあったギタリスト・Johnny Carterの脱退~完全離脱、そして前作では空白だったドラムには、後にBullet For My ValentineのメンバーになるJason Bowldが加入するなど、細かいメンバーチェンジの続いた彼ら。新体制で完成した今作は、作風としては平坦なヘヴィロック化をしてしまった前作の延長ではあるけれど、出世作となった前々作「www.pitchshifter.com」(以下:.com)の勢いを取り戻そうとする気概も見られ、それを示すように「.com」のプロデューサーが再び共同プロデュースにクレジットされています。ギターの密度が高まったことや、大小様々なジャングルビートを乱れ打ちしていた「.com」ほどではないにしろ、同程度には複雑なリズムパターンを展開する場面が増えたことで、楽曲がビシっと締まり、スピードとダイナミズムに溢れた音像が戻ったのは非常に嬉しいポイント。歌メロも前作以上に意識され、そこを際立たせる構成/サンプリングも職人芸とも言える域で、それが如実に表れた先行シングル曲や後半の楽曲はまさに出色。一流どころのUSインダストリアル系ヘヴィロックに引けを取らず、一方でUKデジロック風の持ち味も失わず上手く折衷した上で完成度も高めてきたのは見事という外ないです。しかしこの後、バンドは活動を休止。これまでに何度か復活の噂が立ったり、自主レーベル・PSI Recordsを立ち上げ単発のリリースがあったものの、新作に関しては制作への意欲的な言及もありつつも未だに完成には至っていない模様。個人的にも興味津々だけど、本当に出るのかな?