MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Pitchshifter 『PSI』

Psi

Psi

Amazon

 UK出身のインダストリアルロックバンドの6thアルバム(2002年)。

 

 2000年に脱退した創設メンバーのギタリスト/プログラマー・Johnny Carterが初めて一切関与せず、代わりのプログラミングにライブメンバーのDan Rayner及びその兄が協力し、正式なドラマーに後にBullet For My ValentineのメンバーになるJason Bowldが加入、再び新体制となって制作された作品。作風としては平坦気味のニューメタルと化した前作の延長ではあるけれど、出世作となった4thアルバム『www.pitchshifter.com』の勢いを取り戻そうとする気概も見られ、それを示すように『~.com』と同じGene Freemanを共同プロデュースに迎えています。ギターサウンドの密度が高まったことや、『~.com』ほどではないにしろ複雑なリズムパターンを展開する場面も増え、(物理的なヘヴィさという意味ではなく)バンドが一丸となって醸し出すダイナミズムだったり、またはサウンドの派手さや突飛さだけに頼らないソングライティング面での成長だったりがしっかりと表れた見事な内容に。前作のあと一歩物足りなかった部分が綺麗に補完されると共に、手の内に入った職人芸とも言える域のサンプリング/独自性を磨き上げ、確かな一歩を踏み出した一作と言えそう。考えてみれば既に結成から13年を数え、路線変更してから数えても3作目なわけで、ここにきて完成度を高めてきたのもそのキャリアと底力を考えると納得。バンドとしてまだまだ先が楽しみだったけど、残念ながら2003年に無期限の活動休止に。その後は、個々の活動や自主レーベルの立ち上げ、諸作品のリリースやライブ目的の限定的再結成など小さい動きがいくつか催されています。ただ、継続的な再結成に関しては否定され、本作が現状最後のフルアルバムということに。