ドイツ出身、KMFDMのSascha Konietzkoによるインダストリアル/テクノプロジェクトの2ndアルバム(1993年)。
前作に参加していたMy Life With The Thrill Kill KultのBuzz McCoyが不参加となり、実質的にSascha Konietzkoのソロプロジェクトとなっての2年振り2作目。一方でEn EschやGünter Schulzは前作同様に制作に関与しているため、それってもはやKMFDMと違わないのでは?という(笑)。内容的にもKMFDMに近づいた…というか、Thril Kill Kult色が薄れたというか。当時のKMFDMがメタルギターを本格的に取り入れ音楽性を大きく変化させていたその変遷がそのまま反映された感じで、前作の4つ打ちの小気味よいインダストリアルダンス/ハウス的なフレーバーを残しつつも、同年のKMFDM『Angst』を彷彿とさせるメタルギターの比重上昇が著しいです。区別がつきにくいほど似ている曲もあり、もしかしてアウトテイク使ったんじゃ?と思ったりも(笑)。しかし当然というか『Angst』における「Light」「A Drug Against War」のようなリードを張れる曲の不在や、前作でいう「Worship Me」「Finger On The Trigger」のような目を見張る曲の無さを考えるとどうしても地味な印象は拭えず。悪くない出来ではあるけど、余程のKMFDMファンとかでない限りはわざわざ聴かなくてもいいかも。このプロジェクトはここで終了となるけど、そもそも元々は1作限りの予定だったらしいし、腑に落ちる話ではあります。