MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Pitchshifter 『Desensitized』

Desensitized

Desensitized

Amazon

 UK出身のインダストリアルロックバンドの2ndアルバム(1993年)。

 

 1作目から数えると約3年ぶりの2作目。主な方向性はそのままながら、音楽的にギュッと引き締まって全体が洗練された印象。大きくうねりを上げ道を切り開いていくベースを軸に、無骨な響きでひた走る反復ギターリフ、淡々と厳しく刻まれる打ち込みのドラムが新たな骨格を得たように有機的に絡み合い、よりバンドサウンドの一体感が高まっているのが明らか。それでも一切手を緩めることのない重さやメロディを放棄し常時吼えているボーカルは迫力十分で、浮遊感をもたらすギターノイズや映画か何かのサンプリングが差し込まれる小技など単一的には終わらない見せ方もあり、それまでのデス/グラインド色が薄まり、Earache Recordsらしいアングラなインダストリアルメタルとしての完成度の底上げを実現。当時「ポストMinistry」とも称されたらしい共通する部分だったり、まだまだ残っているGodflesh風のドゥームなアプローチだったり、個人的にはKilling Jokeのラウドな作品にも通ずるような骨太さを感じたり…そういった要素を上手く攪拌/抽出したような感触なので、その辺りに覚えや好みがあれば今からでも聴く価値は大いにあるかと。メジャー移籍以降とは全く違う佇まいなので、そちらしか知らない場合ぶっ飛ばされること請け合いですが(笑)。(この作品からではないけど)Fear FactoryやBlut Aus Nordが彼らの楽曲をカバーしていることからも、彼らがGodfleshと並びこういった系統のパイオニアでありリスペクトを集める存在というのは確かなようで、まさにそれを裏づけるような、初期から続く「Pitch Shifer」名義の路線の決定版とも呼べる一作。