MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Pitchshifter 『Infotainment?』

Infotainment

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 UK出身のインダストリアルロックバンドの3rdアルバム(1996年)。

 

 彼らのディスコグラフィを後追いで眺めた場合、この作品はバンドにとって大きな転換点を迎える次作4作目へ向けた前哨戦のような立ち位置とも言え、この時点でもかなり作風に変化が見られます。ザクザクとラウドに刻まれるギターやゴリっとしたベースといったヘヴィな質感はそのままながら、リズムトラックは明らかに手数が増え、場合によってはジャングルビートやブレイクビーツ、またはそれに準ずる入り組んだビートを展開するパートも惜しみなく導入。結果それまでにない躍動感やスピード感が生まれています。ボーカルもまだまだシャウトメインだけど音階に沿って放たれているし、普通に(?)歌メロを歌う部分も少なくないので、決してポップ/キャッチーになったとまではいかないにしても、アングラ臭の立ち込めていた以前までとは全く感触が異なり、だいぶ一般的なフックのあるサウンドへ近づいている感はあります。その過渡期とも言える内容を「中途半端」と取るか「この瞬間ならではの良さ」と取るかは人それぞれだろうけど、単純にインダストリアルメタルの一作品として却ってあまり他にはない魅力があると個人的には思っていて、これはこれで結構好きだったりします。大雑把に例えるとMinistry+THE MAD CAPSULE MARKETSとでも言えるような(安直すぎ?)。終盤にサンプル音源を多めに収録しているのもちょっと変わっているというかサービス精神が旺盛。