Celldweller / Celldweller

Celldweller

Celldweller

 

 US出身のKlay Scottが、ソロプロジェクトのCircle Of Dust(以下COD)の終了の後にKlaytonと改名して新たに発足したソロプロジェクトの1stアルバム。

 

 音楽性はCODの延長にあるインダストリアル/エレクトロニックロックなんだけど、打ち込みとへヴィロックの親和性が遥かに高まって、より自然かつ高水準なバランスになっています。それはアルバム構成も同様で、COD時代は1stから既に巧みなアレンジセンスを持ち、3rdで叙情的なメロディが一気に向上し楽曲がグッと引き締まったものの、一方でインストやリミックス曲を多く導入し凝りに凝った世界観を提示することには、洗練された楽曲をただ楽しむという向きにとっては齟齬を感じる部分も否めなかったのもまた事実。しかし今作では、モダンヘヴィネス/トランス/ドラムンベース/デジタルハードコア、更にはアコースティックなどの幅広いアプローチへ手を伸ばしながら、均等に独自のエレクトロニックを融合させ、その上にKlayton節が全開の歌メロを乗せることにより、かつてない程の完成度を実現させました。これ一作を聴く限りでも、彼のクリエイティブがTrent ReznorやRaymond Wattsといったトップレベルの才能にも決して引けを取らないことがよく分かります。またそれはCOD時代の実績を考えても決して付け焼刃やまぐれではありません。そして少なくとも、インダストリアルロック界隈においては最高峰の名盤としてこれからも君臨し続けるでしょう。