MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Linkin Park 『Meteora』

Meteora

Meteora

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 アメリカ・カリフォルニア出身のニューメタル/オルタナティブロックバンドの2ndアルバム(2003年)。

 

 リミックス作『Reanimation』を挟み、前作より約3年ぶりの2作目。前作と同じプロデューサーと共同プロデュースという建て付けで、大づかみの作風も前作を踏襲したと言えるもの。そんな中でささやかな違いを感じるのが、全体のトーンがちょっと落ち着いた印象を受けること。ボーカルの温度感やラップとの掛け合いもどちらかというと淡々としているし、溜めて溜めて→爆発!みたいな感情の発奮のような曲展開など強いメリハリも減った気もする。じゃあつまんなくなったのかというと決してそうではなく、「Somewhere I Belong」の複雑な音処理から導かれる世界観、「Faint」の風を切るようなイントロの音色、「Breaking The Habit」の軽快なビートと生ストリングスの融合、「Nobody's Listening」での尺八のサンプリングループ、といった具合にシングル曲を中心に繰り広げられる目新しいアプローチがとても鮮烈。ミクスチャー/オルタナティブロックとしてはむしろ新境地に達した感すらあるし、そういった楽曲が柱のように点在することで、充実した楽曲がバランス良く散りばめられた聴き心地を誘い、全13曲約36分というタイトにまとめ上げた尺で一気に聴かせる手腕も見事という他ない。総じて、一曲単位での精度と全体の調和、そのどちらにもパワーアップを示した一作になったと思います。そもそも、より実験的なアイデアで前作のサウンドを拡張するという目論みがあったらしく、最初から前作の延長を目指した格好なのだろうし、前作の続きを求める層、違うものを求める層の両方が大量に待っていたであろう中、大成功からの慢心やプレッシャーに揺らぐことなく、冷静に針の穴を通すような仕事ぶりでこれほどのアルバムを完成せしめたこと自体、凄いことだなと改めて思います。本作のみならずバンド史上でもトップクラスの人気を得ることになる普遍的名曲「Numb」で締められていく流れも最強。