MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Skinny Puppy / Remission

Remission

Remission

 

 カナダ出身のインダストリアル/EBMユニットのデビューEP。

 

 インダストリアル界のビッグネームの記念すべきデビュー作。もともとは6曲入りLPでのリリースで、後にCD化された際には新たに5曲加えられています。1stフルアルバム「Bites」よりも古い音源のようですが、中身はEBMというよりもエレポップやニューウェイブ。ところどころに感じられるマニアックな仕掛けや、Nivek Ogreの代名詞とも言えるしゃがれボーカルなど、彼らの特徴的な武器はこの頃から確認できるけど、シンセのメロディや曲調(特に頭4曲)なんかはかなりポップ。しかし不思議と違和感なく溶け込んでいるし、中盤のアンビエントな曲が連なるパートも実験に走りすぎることもなく、流れがコンパクトなこともあり、むしろ後の1stフルの「Bites」よりもまとまっているように思います。後の作風とはかけ離れているけど、黒歴史などという印象はなし。と同時に、彼らの本当の意味での原点というか出発点を感じることができて、なかなか興味深い作品でもありました。