Ministry / Twitch

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 US出身のAl Jourgensenによるインダストリアルバンドの2nd(1986年)。

 

 デビュー後、紆余曲折を経てソロプロジェクトに転身し再出発となった作品で、Ministryのその長い歴史は実質的にここから始まったと言えるかも知れません。エレクトロニック/ダブサウンドの名プロデューサー・Adrian Sherwoodと手を組み制作されたその内容は、多重に打ち鳴らされる硬質/冷徹なマシンビートの上を、奇妙なノイズやダブに接近するエフェクトが響き渡り、不穏なエレクトロニック/サンプリングが踊り狂うという、シンプルながらも絶大な破壊力を擁する極上のEBM。次作がインダストリアルメタルの歴史的な草分けとして語られるだけに本作にメタルギターは基本ないし、前作の残り香のようなエレポップ的なフレーズも部分的に出てくるので、 "メタルバンドとしてのMinistry" しかあまり知らないとか、そちらが好みだというようなリスナーが遡って聴くと真っ先に違和感を覚えかねないけど、この強力な音の放出には、Ministryの本質的なものはここから変わらずに顕在していたことが窺い知れます。そしてそれだけでなく、EBM~インダストリアルロック界隈において金字塔を打ち立てたとされる、ジャンルを代表するレベルの高い評価を受けている事実は伊達ではなく、興味があれば好き嫌いは別にしても一度は通っておくべき作品と言えるでしょう。