アメリカ・カリフォルニア出身のインダストリアルロックバンドの1stアルバム(2000年)。
女性ボーカリスト・Tobey Torresと、北米などで人気を博したバンド・Third Eye Blindの初期メンバーであるJason Slaterによる2人組。結成時はもう一人プロデューサーがいたけど速攻で脱退したみたいです(なんじゃそら)。軽快でポップなエレクトロニック/インダストリアルロックをベースに、Tobey Torresの可憐さとアンニュイさが同居するボーカルや歌メロを押し出す形の、非常に聴きやすく研磨されたサウンド。一見シンプルに見えて結構手の込んでいそうなデコレーションのワザ具合や、楽曲によってはトリップホップやドリームポップに接近したり、あるいは後半になるとCharlie Clouserが手がけた楽曲や彼らの最初のシングル曲「Vulcan」などで、それまでの流れを塗り替えるかのようなヘヴィ/ノイジーなアプローチを見せたりと、ザックリとしたバンド感を要にしつつも表情も豊か。一部では「Nine Inch NailsとGarbageのフォロワー的存在」とも評されたようで、無駄にハードル爆上がりしそうだなとも思うけど(笑)、でもまぁ分からなくもないというか。実はアルバム全11曲のうち5曲がカバーだったり、その中のThe Smiths「How Soon Is Now?」が彼らの知名度を高めた要因だったりするそうだけど、カバー曲だけが突出して良作だとか浮いているだとかそういうのは特になく、全編に渡ってすんなりと聴き通せてしまうところも、1作目にして堂々たる実力が現れていると言っていいかも。個人的にはもうちょっと中毒性に繋がるものが欲しかったとも思うけど、逆に言うと人を選ばない間口を持つ作品とも言えるしそれはそれで。次作に向けても動いていたようだけど、人間関係のいざこざ等でたった1作で解散してしまったのが残念。
ちなみに、ボーカリスト・Tobey Torresは2005年に加入したギタリスト・Mitch Doranと夫婦になり、2016年にMojave Phone Boothというインダストリアルロックデュオを結成し、今日まで活動中。こちらもなかなか格好いい作品を発表しているので、いずれご紹介できればと思います。Snake River Conspiracyの方は、再始動へ向けて長年に渡りちょこちょ動きもあるみたいだけど、元メンバー間の著作権周りを中心とした不和がこじれていてちょっと難しそうな気配。
「好きなゲーム音楽と遊んだゲームの思い出」こぼれ話②
さてここからは、この記事と全く関係ない内容で、今年の4月に書いた企画記事「好きなゲーム音楽と遊んだゲームの思い出」にて、書ききれなかったことや公開後に思い出したことの後半になります。
管理人は昔から音楽とゲームが好きだった、というのは記事を読んでいただければご理解いただけると思うのだけど、じゃあその2つの要素が重なった「音ゲー」はどうだったのか?という部分については全く言及していなかったので、その辺りの経験をここで軽く触れてみます。
と言いつつも、管理人は音ゲーにはそこまでハマっていません。というのも、音ゲーの出始め~盛り上がっていた時期は、(コピー)バンドを組んで実際の楽器を楽しくも必死に練習していた時期と割と重なるので、あまり気が向かなかったというか、別物とは頭で分かりつつも体の方は現実で精いっぱい!という感じで。ただ、音ゲーの有名どころは一応一通りは軽く触っていて、その中だと例外的に『beatmania』は、家庭用の移植作を友人との対戦ツールとして楽しみました。今思うとロック“以外”の音楽ジャンルへの体感や興味関心は、このゲームを通して培われた部分も結構大きいなと思います。
そして、その後に『beatmania』を模した『BM98』というパソコン向けのフリーゲームがネットユーザー間で流行したときに結構ハマりました。これは個人が音楽や動画を自由に作ってゲームの中に組み込んだり配布したりできるというもので、音ゲーでありながらも、個人のアマチュアクリエイターとプレイヤーが交わるネット黎明期の文化の一種という側面が、とても刺激的で楽しかった。基本的にアングラな上に、ネタに走ったものから真面目に作られたものまで、今の時代なら超絶アウトなものから素直に感心するハイクオリティなものまでとにかく玉石混交で、今思うと個人サイトの延長~後のFlash黄金時代の先取りのような空気感や、同人音楽・ボカロ文化への繋がりもあったように思います。プレイしていた時期がちょうどテレビゲームから一時的に離れていた頃ではあったけど、パソコンで遊ぶものだったから触り続けていて。
そんな中で、かなりお気に入りだったオリジナル楽曲とそれを作る作家チームがあって、それは今でも結構鮮明に覚えていて。これもやっぱり曲が好きで繰り返し遊ぶ=体に染みつく、という好循環ゆえかなと。『BM98』をやがて遊ばなくなっても、それこそ今でもその数曲だけは覚えているし、また聴ける機会でもあればなぁと思いながらこの記事を書いているちょうど今この瞬間「あ、今ならYouTubeでプレイ動画とか見つかるかも」と思って検索したら見事にヒットして、流し見して思い出に耽りながらこの文章を書いているところです(笑)。なんか恥ずかしいので具体名は伏せますけども。
あとはゲームボーイアドバンスで発売した『リズム天国』。自分の場合、ニンテンドーDSで1作目を(つまり一世代分遅れて)遊んだのだけど大変に衝撃的だったのを覚えています。これは制作側の開発テーマの受け売りになるけど、それまでの「音楽に合わせて流れてくるバーに向かって目押しするような従来の音ゲー」と違い、しっかり音楽に耳を傾けて、正しいというよりも気持ちのいいリズムに乗っていれば、それこそ画面を見なくてもしっかりとプレイできるという、本当に“音とリズムを楽しむこと”にフォーカスしているところが素晴らしかった。あのアートワークの可愛らしさと脱力感がごっちゃになったセンスも好き。先日、待望となる11年ぶりの新作が発表されネットが賑わったのも記憶に新しい。これは買っちゃうかも!続報と来年の発売を楽しみにしていようと思います。
というわけで、以上になります。お付き合いいただきありがとうございました。
