MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Army Of Anyone 『Army Of Anyone』

Army of Anyone

Army of Anyone

Amazon

 FilterのRichard Patrick、Stone Temple PilotsのDean DeLeo、Robert DeLeoを中心としたオルタナティブロックバンドの1stアルバム(2006年)。

 

 アメリカを拠点に活動していた両バンドが偶然にも休止/解散という形で活動がストップしていた時期に、FilterのボーカリストであるRichard Patrickと、Stone Temple PilotsのギタリストとベーシストであるDeLeo兄弟が意気投合し、そこに後にKornに加入するドラマー・Ray Luzierが加わり2004年に結成されたオルタナティブロック界のスーパーバンド。グランジブームに乗って大ヒットしたSTP、元Nine Inch Nailsの肩書を持つインダストリアルロックのFilter…一見共通点は薄そうに見えて、実はそうでもない?それぞれのバンドが3rdアルバムくらいから初期の音楽性を少しずつ軌道修正し、よりオリジナリティを強めていったような感じがしていて。個人的にはSTPはそこまで熱心なリスナーではなく、何となくでの印象論になってしまうけど。その頃の互いの作風が意外と似ている部分もあったように思うし、そして丁度その互いの作風がうまい具合にガッチャンコしたような、そんな聴き心地かなと。Filterよりはブルージーさの匂い立つ、適度にヘヴィだけどあくまでもキャッチーに聴かせるリフ主体のサウンド。そこにシャウトやロングトーンで応戦したりアコースティックな歌モノには瑞々しい歌声を披露したりとバックを選ばないエモーショナルなボーカル。さらに言うとドラムも実力者だけに上手い上にきちんと押し引きも心得ており、前に出る場面ではバシバシと暴れる。おまけにプロデュースは名だたるレジェンドを手掛けてきた人物ときたもんで、全体の完成度は急造バンドとは思えないほどに高い。しかしアルバムはそこまで大きなヒットには恵まれなかったようで…何だろう?やっぱり面子が地味だからかな?(元も子もない)。この後、それぞれの本隊バンドが再開したことにより本プロジェクトは店じまいとなったけど、関係は良好なようでこれまでも何度か再開の話が出ては消え…という感じらしいです。約20年ぶりの新作とか出たら熱いんですけどね。ともあれ、群雄割拠の90後半~00年代USオルタナティブロックシーンに埋もれた佳作として、互いのバンドに覚えがありつつも本作は未聴、なんて人は今からでも聴いてみても面白いかも。

 

 

 今回の記事に合わせ、過去に書いたFilterの1~2作目の紹介記事の文章を少々見直している(というか古すぎてほぼ書き直している)ので、よろしければ合わせてご覧ください。