MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

好きなゲーム音楽と遊んだゲームの思い出

〈はじめに〉

 今回は、管理人が個人的に好きなゲーム音楽・思い入れのあるゲーム音楽の一部を、そのゲームをプレイした記憶とともに軽く振り返ってみようと思います。なんせ管理人は人生の中で最も古い記憶から3~4番目くらい(若干曖昧)の時点で何かしらゲームのコントローラーを握っていた憶えがおぼろげにあるので、それくらいの頃から相当好きだったのだろうし、ゲームやゲーム音楽には今に至るまで趣味嗜好から人生観まで色々な部分へ影響を強く受けている自覚もあります。まぁ一応音楽ブロガーなのにX(旧Twitter)ではゲームのことしか呟かないもんな。というわけで、よく聴いていた・好きだったゲーム音楽を思い出し簡単なご紹介をしながら、つらつらと自分語りをしてみようかなと。そういう趣旨なので、お読みいただける方につきましては、本記事は「ゲームBGM名曲紹介」みたいな客観的視点や評価の入った記事ではないことをご注意ください。珍しく前置きを長々と書いたところで、それではいってみましょう。

 

往年のナムコ黄金期ゲーム(1985年前後?)

ゼビウス BGM

ドラゴンバスター BGM / Dragon Buster Opening BGM (ファミコン / NES / Famicom)

New Rally X BGM Medley (arcade game music)

 いきなりざっくりとした選出になっちゃうけど、原初的なゲーム体験の中でナムコの黄金期のゲームっていうのは自分にとってやはり大きくて。完全リアルタイムというわけではないけど。良くできていて面白い→何度も遊んでしまう→自然と音楽も刷り込まれる、みたいなループが無意識に起こるので、やはりこれに限らずゲーム音楽の体験というのは強いんだなと。全体的にはまだ音だけでなく曲自体もチープというか、「効果音やジングルの延長みたいな無機的な音の集まり」みたいな感触もあるけど、それもまた情緒があって良し。当時としては珍しく細かいバックボーンまで作り込まれていたというシューティングゲームの名作『ゼビウス』の不思議なSF感や『ドラゴンバスター』のどこか洋風な美術を思わせる空気感、それとファミコンには移植されなかったけど後に復刻版をプレイした『ニューラリーX』のテンポ良く進む遊戯っぽいメロディは、自分の中でナムコ黄金期三種の神器と言ってもいい存在。近年「ナムコレジェンダリー」シリーズで各種サントラが配信され、手軽に聴けるようになったのが有り難い。

 

迷宮組曲 ミロンの大冒険』(ハドソン/1986)

[FC]迷宮組曲(Milon's Secret Castle)BGM集

 そんな中、ゲームの内容もさることながら、たぶん初めてBGMもお目当てというか、この音楽を聴きたいがためにプレイしたい!と思わせてくれたゲームがこれ。絵本のようなファンシーな世界へ誘うワルツ調のステージBGMや、回数を重ねるごとに演奏楽器が増えていく楽団をモチーフにしたボーナスステージBGMなど、同じファミコンソフトでも明らかにそれまでと音楽の質が違ったというか。ただ電子音の羅列のようなBGMではなく、本当に楽器で奏でられているような、演奏している人たちが奥に潜んでいるような錯覚すら覚えるほどで、当時すっかり魅入られたものでした。タイトル通り音楽がテーマというか音符を集める要素もあったっけ。だからやはり音楽にも力が入っていたのかな。ちょっと調べてみたら作曲を手がけたのは国本剛章という方で、どうやら他に手がけた作品は『チャレンジャー』にしろ『カトちゃんケンちゃん』にしろ『迷宮組曲』に負けないくらい好きなBGMだったものも多かった。そう思うと、無意識ではあるけど自分が人生で初めて魅入られたゲーム音楽家なのかも。

 

ダウンタウン熱血物語』(テクノスジャパン/1989)

[FC]ダウンタウン熱血物語(River City Ransom)BGM集

 シリーズを通してよく遊んだタイトルのうち、特に思い出深いものの一つが『くにおくん』シリーズ。ベルトスクロールアクションの『熱血物語』『時代劇』はめちゃくちゃ遊んだし、『ドッジボール部』『アイスホッケー部』『行進曲』などの各種スポーツものも熱い対戦を楽しませてもらいました。この辺りのゲームは、今でも通用するくらい完成度も高く面白いと思います。違うジャンルやルールの別ソフトに同じ高校/キャラクターが登場するっていうのが好きだったんですよね。で、音楽に関しても凄く耳に残っていて。ものによるけど、基本的にはどの作品も「戦い」の勇ましさがSDキャラクターに合わせた少年漫画っぽい方向性で表現されているけど、『熱血物語』で流れるBGMは「高校生」「不良」といったイメージと合致するような(あるいは開発の人の趣味?)サーフロックやグループサウンズ系を彷彿とさせるものになっていて、それが不思議と凄く好みだったんですよね。久しぶりに聴きたくなったときには、ファミコンの『くにおくん』シリーズ作品のBGMを収録した『熱血硬派くにおくん 音楽集』というサントラを引っ張り出しています。アクションゲームだと他には『ロックマン3』の音楽は今でも覚えているくらい好きだったかな。

 

スーパーマリオランド』(任天堂/1989)

【GB】スーパーマリオランド ENDING

 ファミコンの『スーパーマリオブラザーズ』のBGMは世界中で最も聴かれたゲーム音楽の一つだろうけど、任天堂のゲームは内容も音楽も完成度が高すぎて、あまりにも自然に耳を通り抜けていくので(?)強く意識したことは案外なかったんですよね。そんな中、初めてハードの立ち上がり時期から体験できた、手の中で完結する携帯ゲーム機・ゲームボーイにて展開された『マリオ』の1作目がこれ。何が特に良かったかというとエンディング曲で。それまでのアクションゲームってアーケードの移植とか、あるいはそれに準じたようなものが多くて、ループするような作りだったりそもそも最後までクリアするのが激ムズ(というかクリアさせることが意識されていない難易度)だったりするものがほとんどのイメージだったのだけど、このゲームは難易度もボリュームもライトだったので、たぶんアクションゲームで初めて裏技などを使わずにエンディングを迎えたんじゃないかなと。ボスを倒し脱出した自機で大空を飛んでいく演出とともに始まるスタッフロールと、そこで流れる胸のすくBGMの素晴らしさと言ったら。ここまでの道のりが報われ、全てが洗い流されていくような解放感に浸り、いつまでも聴いていたくてリセットをするのをためらったほどでした。本作をきっかけに任天堂ゲームの音楽の素晴らしさ、凄さみたいなものにより目を向けるきっかけにもなって。ちなみに音楽を手がけたのは『マリオ』『ゼルダ』シリーズで有名な近藤浩治さんではなく、田中宏和さんという方。

 

魔界塔士Sa・Ga』(スクウェア/1989)

【Video Soundtrack】怒闘(魔界塔士サ・ガ)

 「感情を大きく動かされた初めてのゲーム」は、やはりRPG。それも『ドラクエ』『FF』ではなくこの『魔界塔士Sa・Ga』でした。実は一般的なRPGに比べると、殺伐とした世界観やちょっと変わった成長システムがかなり異質ではあるのだけど、初めて遊んだRPGということで特に違和感なく惹き込まれ遊び倒しました。熱いシナリオ、悲しいエピソード、ギリギリのバトル、街でのひととき、暗くジメッとしたダンジョン…ゲームボーイという制約の多いハード、限られた容量の中で表現されたたった15曲のサウンドトラックが、手元から無限に広がる別世界と自分を繋ぐ役割を果たしてくれていたと思います。空中世界のSF感と緊張感が具現化したような「Hurry up!」やラスボス戦「怒闘」、以降の『サガ』シリーズでも使用された「涙を拭いて」など、今聴いてもどれも当時と遜色なく心に響きます。当時、音楽聴きたさに裏技のサウンドテストモードを呼び出し、ゲームボーイにイヤホンを繋げてBGMをひたすら聴いたりしていたっけ。ゲーム内容も音楽もパワーアップした続編『Sa・Ga2 秘宝伝説』も同じくらい好きで、どちらも甲乙つけがたい。初代と『2』や『FF』を手がけた植松伸夫さん、『2』や以降の『サガ』シリーズなどを手がけた伊藤賢治さんの作る素晴らしすぎる音楽に初めて触れた作品でした。3作目である『時空の覇者 Sa・Ga3』と合わせ、ゲームボーイ版『サガ』3作のBGMが収録されたサントラ『Sa・Ga 全曲集』は自分の中で一生モノのアルバムになりつつある。

 

『MOTHER』(任天堂/1989)

マザー『フィールド』作業用BGM

 ファミコンで遊んだRPGの中で1、2を争うほどに心に残ったのがこれ。ゲーム業界外の著名人・糸井重里さんが手がけ、今も根強いファンが多いことで知られています。『ドラクエ』を始めとした一般的なRPGの常識を覆す設定(現代アメリカ的な舞台、超能力を操るもそれ以外は普通の少年少女たち)、糸井さんの独特な言葉選びによるユーモラスだけどシュールでもある雰囲気はとても斬新でした。そしてそれだけでなく、ゲームの中身や登場人物に「温度」や「呼吸」あるいは「世界が生きている感覚」などを感じた稀有なゲームでもありました。これもざっくり言うと「音楽を集める冒険」でもあり、それだけに音楽はもの凄い力の入りよう。ムーンライダーズ鈴木慶一さんと田中宏和さんのタッグにより、古き良きアメリカンポップスやロックを基調に、ジャズ、テクノ、アンビエントなどなど…多彩で異常にクオリティの高い音楽がファミコンの数少ない和音で表現され、視覚と同等以上の「演出」へのこだわりを形にしています。『MOTHER』シリーズは決して何百万本もバカ売れしたわけではないのに人気や知名度が高いのは、それだけプレイした人に特別な刺さり方をし、深く愛されたからだと思います。その一端を担うのは間違いなくこの音楽でしょう。より完成度を高めた『2』や少し異色な『3』も同様に音楽が素晴らしいけど、個人的にはやはり初代派。

 

ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』(エニックス/1990)

[FC] ドラゴンクエストIV - 勇者の故郷 [Dragon QuestⅣ]

 『ドラクエ』の初体験はたぶん『3』だったと思うし内容にもドハマリしたんだけど、『3』以上に好きになったのがこの『4』なんですよね。既に大先生だった作家・すぎやまこういちさんによるクラシックやオーケストラの技法を用いた音楽は、他のゲーム音楽とは文法からしてハッキリ違うと感じられる旋律と心地よさがあったし、『4』では勇者とその因縁の敵との単なる勧善懲悪では語りきれない関係性があり、悲劇から始まるストーリーに合致した物悲しいフィールドBGM「勇者の故郷」がとても好きで。今でもドラクエ全音楽の中で1、2を争うくらいに。もちろん第4章の「ジプシーダンス」の妖艶さも衝撃的でしたね。ファミコンからこんな音楽が流れるの!?っていう。全5章からなるオムニバス形式というシステムも新鮮だったし、各章で活躍した仲間が集い「馬車のマーチ」という勇壮な音楽に切り替わる展開も最高でした。まぁ『ドラクエ4』が大好きになった理由の1/3くらいは『ドラクエ4コマ』の影響なのは否定できないけど(笑)、自分にとってはキャラの立ったゲーム(と想像すること)の楽しさの原点が詰まった、今でも『ドラクエ』で一番好きなゲームです。

 

〈休憩〉

 ファミコンゲームボーイくらいまでの電子音は、他のメディアではあまりお目に掛かれない独特な響きがあるので、やっぱり「=ゲーム音楽」というイメージが染みついていて、自分がプレイしていないゲームであっても無条件で好みだったりするし、今でもその音を聴きたさに適当なレトロゲームのプレイ動画を流し見したりしちゃいます。だけどチップチューンみたいな「ゲーム音楽風のポップス」にはそこまで惹かれなかったので、やっぱり純粋にゲームとその文化そのものや、ゲームのために作られた音楽というのが好きなのかも。とはいえ、管理人の「インダストリアルロック/ニューウェイブ好き」という現在の嗜好には相当に大きな影響を与えているようないないような…気のせいだろうか?ゲーム音楽好きのままロックやバンドサウンドが好きにならなかったら、ひょっとしたらテクノの道へ進んでいたかも?

 

ファイナルファンタジーIV』(スクウェア/1991)

【Video Soundtrack】赤い翼(ファイナルファンタジーIV)

 初めて遊んだ『FF』は『4』だったなぁ、と思い出します。ハードがスーパーファミコンに移ったことにより、画面が格段に綺麗になり、音楽もより多彩な表現が可能になった恩恵を強力に感じたきっかけでもありました。『FF4』の設定も、軍事王国、暗黒騎士、追放、葛藤、裏切り…そういった重たいテーマを内包するものになり、重厚なムードとシリアスな空気感に溢れた音楽がとてもマッチして、ゲーム体験という意味での解像度も格段に向上し大いに惹き込まれました。何でも開発スタッフが『アクトレイザー』という他社のゲームの音楽に衝撃を受け、開発終盤だった本作の音楽を作り直したという逸話があるようで、それがこの高い完成度に繋がったのかなと。スーパーファミコン時代のスクウェアRPGは『FF5』『FF6』『ロマンシングサガ』『クロノトリガー』など一つ一つ注視したらきりがないくらいにどれも名曲の宝庫でゲーム音楽を語る上では外せないんだけど、個人的には『FF4』の思い入れが全てに勝ってしまう…『FF』シリーズ内の一般的な人気順で言えばまずまずといったところなんだろうけど。理屈じゃないですよね、こういうの。

 

ストリートファイターII』(カプコン/1991)
スーパーマリオRPG』(スクウェア/1996)

 [BGM] [SFC] ストリートファイターII -The World Warrior- [Street Fighter II -The World Warrior-]

【ハナちゃんの森(森のキノコにご用心)】スーパーマリオRPG-BGM

 なんの共通点もないこの2作品にどんな組み合わせだよ!と一見思いそうですが、音楽を手がけた方が同じ(下村陽子さん)なんですよね。当時の格ゲーブームには例にもれず乗っかって色々と手を出したんですが、結局一番遊んだのは『ストII』(と『ストZERO』)だったかな~と。そして当時はそれほど意識していなかったけど、後々思い返すと実は音楽が凄かったなと。個性(と偏見)の塊のような登場キャラクターたちの出身国のステレオタイプなイメージ、ステージの雰囲気に民族楽器などを用いることでこれ以上なくマッチしたBGM。プレイヤーはゲームの性質上何百回も繰り返し聴くことになるのに、全く違和感なく心を高揚させ、良い意味で自然に耳を通り抜けていく聴き心地。これぞ匠の技。ゲームの方向性は違えど『ドラクエ』のすぎやまこういちさんのポリシーでもある「聴き減りのしない音楽」をまた体現していると感じます。『スーパーマリオRPG』でもその手腕を発揮し、前例のない異色のコラボレーションの世界に最高の音楽を作り上げて名作度を押し上げています。中でも「森のキノコにご用心」はまさしく名曲。

 

スーパードンキーコング』(任天堂/1994)

Donkey Kong Country - DK Island Swing [Restored]

 スーパーファミコンながらレンダリングCGで描かれた精工なグラフィックと滑らかなアニメーションがインパクト絶大だったゲーム。次世代のゲーム機と比べても遜色のない絵作りもさることながら、音楽に関しても成熟したスーパーファミコン末期の技術がふんだんに使われており、ハードの限界に挑戦するかのような音作りを経ることで、豊かな環境音とパーカッシブなリズムの妙を活用した、野性の生々しさや生い茂る大自然を思わせる名BGMをいくつも収録しています。ゲーム自体も『マリオ』に負けない手触りかつ骨太のアクション性が秀逸で特大ヒットを達成したので、プレイした人も多いと思います。本作によって、それまでよく分からない悪役ゴリラ(口悪いな)だったドンキーコングが格好いいヒーローキャラに生まれ変わったような感覚もありましたね。本作を開発したのはイギリスの会社で、コンポーザーもDavid Wiseという方。当時そこまで意識はしていなかったけど、なんだか洋ゲーっぽいなという感覚は何となくあって。それまではちょっと洋ゲーに苦手意識を持っていたけど、本作のゲームと音楽の素晴らしさによってその意識を解消してくれた、ちょっと思い出深いゲームでもあります。

 

ゼルダの伝説 時のオカリナ』(任天堂/1998)

68. ゲルドの谷 - ゼルダの伝説 時のオカリナ BGM

 『ゼルダ』の音楽は自分にとって欠かせないもので。初期から連綿と引き継がれてきたメインテーマ曲を始めファンタジーの王道ど真ん中をいく最高峰の音楽というイメージがあり、それがゲーム機の進化とともに拡張され、プレイヤーにしっかりと寄り添い続けています。この頃になってくるとゲーム音楽が映画など別の娯楽の音楽と同じクオリティにまで上がったことが個人的には良くも悪くもという感じだったのだけど、『時のオカリナ』(あるいは『スーパーマリオ64』)の音楽は、そのゲームを通して得られるグラフィックの見た目だけでない本当の意味での「3Dの遊び」という体験に最高の臨場感と没入感を与えてくれました。このゲームを初めて触った感想は、割と冗談抜きで「ジブリのような大作映画の中を自由に動いているような感覚」でした。オカリナという楽器を駆使するゲーム内容と連動する旋律、という演出もまたいいし、本作もまた「音楽を扱うゲームに名曲あり」を証明してくれています。というか「ゲルドの谷」が好きすぎる。

 

『R4 -RIDGE RACER TYPE 4-』(ナムコ/1998)
スターオーシャン セカンドストーリー』(エニックス/1998)
ヴァルキリープロファイル』(エニックス/1999)

R4 RIDGE RACER TYPE 4 BGM集 OST

スターオーシャン2 BGM47. The incarnation of devil

ヴァルキリープロファイル BGM41.Confidence in the domination

 初代プレイステーションでも色々遊んだし好きなゲーム音楽にもたくさん出会えたのだけど、殊に印象に残っているのはひとまずこの辺り。『R4』はローンチからずっと遊んでいた『リッジレーサー』シリーズの4作目。当時レースゲームは『リッジ』派でした。『R4』はもう初代『リッジ』と同じハードとは思えないくらいに絵が独特の色彩と陰影を伴って美麗になっただけでなく、ストーリーや成長要素が追加されたり全体的なUIデザインがオシャレになっていたりと、あらゆる面で新鮮さがあってとても好きなゲームでした。シリーズを通してレースゲームにマッチしたノリノリの音楽にも定評があったけど、この『R4』では制作体制が一新されたらしく、アシッドジャズやプログレッシブハウス、ドラムンベースなどにロックを掛け合わせた高度でオシャレな音楽が満載。ワインディングロードを飛ばすのに最高のサントラだと思います。「THE RIDE」っていう曲が特に好きだったんだけど。今聴くとインダストリアルロックだわこれ(笑)。
 PSのRPGは『FF7』の影響で玉石混交に盛り上がっていたけど、スクウェア作品が肌に合わなくなってきたこともあって、その穴を埋めてくれそうなものを探して色々と遊んでいた頃。『スターオーシャン~』と『ヴァルキリープロファイル』は、それぞれ方向性は違えどとにかく尖りまくった内容がとても当時の自分にフィットしてかなり遊びました。グラフィックの加減も進化した2Dという感じで好みで。んで、やっぱり音楽が素晴らしくて、特にバトルの音楽の派手さとバリエーションは特筆すべきものがあり、『FF5』の有名曲「ビッグブリッヂの死闘」をさらに過剰にしたような切迫感と爆発力。いずれのゲームも桜庭統さんという方が手がけており、自分は結局これらゲームの続編を遊ぶことはなかったけど、桜庭統さんという名前と作る音楽の作風や凄みはしっかり覚えました。あと単品で凄く印象に残っているのは『ワイルドアームズ』のテーマ曲「荒野の果てへ」かな。あのギターの旋律と口笛の美麗な絡みは一度聴いたら忘れられないものがあります。

 

〈休憩〉

 この辺りで、人生で後にも先にも「ゲームをほとんど遊ばなかった時期」を挟みます。理由はいくつかあるのだけど、自然と興味を失った部分もあって、「ああ、これが俗に言うゲームの卒業というやつなのか…?」と寂しい思いにふけったこともありました。まぁ美少女ゲームは遊んだり音楽を聴いたりはしていたんだけど、それは自分的にはゲームというよりオタク文化の一環として、という感じだったし。その頃のお話も過去に記事にしたことがあるので一応貼りつけておきますので、よろしければ合わせてご覧ください。書いたのがかなり前な上に文章をほとんど見直していないのでちょっと恥ずかしいですが。【2025.4.2追記:ちょっとだけ書き直しました】

 

 

 それとこの時期がちょうど洋楽やインダストリアルロックに本格的に目覚めた頃でもあり、ネットを通じて色々と調べ、行動範囲を広げ中古屋を巡り、通販やオークションの利用を始めたりと、全力で音源を集めては聴きまくっていたんですよね。えらいもんでこの時の蓄積のいくらかは未だにこのブログ運営を支えていたりします。まぁ数年でゲームに復帰するわけだけど、そこからは重厚長大になっていった最先端のゲームに興味を持てず、復刻や配信の本格化でレトロゲームにアクセスしやすくなったこともあって、自分のペースで自分に合うゲームだけをちくちくと遊ぶ、という遊び方がメインになりました。

 ゲーム音楽に関しても、有名なゲームクリエイターや音楽作家の方から「近年のゲームは映像表現が格段に進化した分、音楽は一歩引いた位置で環境音楽のようになった」という意見も出るくらいに変容し、耳に残るものにあまり出会えなくなって。1本のゲームにかかるプレイ時間の肥大化や他の趣味の台頭とかで、数をこなせなくなったというのも大きい。そんなこんなで、この頃からは旧作のゲーム音楽により注目する比重も増えていった気がします。それでも新作ゲームの音楽の中に心ときめく出会いも幾つかありました。

 

スーパーマリオギャラクシー任天堂/2007)

マリオギャラクシー BGM エッグプラネット

 当時、任天堂が3Dの『マリオ』の魅力をもっと分かりやすく伝えるために「宇宙」という舞台における「球体」のステージと「重力」の遊びという形で表現したゲーム。音楽に関しても「宇宙」から連想される神秘的で大きなスケールを表現すべく、メイン曲ではオーケストラの生演奏を大々的にフィーチャー。「マリオ」は決して「子供向け」や「かわいい」ものではなく「かっこいい」ものであるという抜本的なイメージの刷新が見事なまでに達成されています。黎明期以来の新たな女性キャラ・ロゼッタの登場とそこにまつわる断片的なストーリー描写も『マリオ』には珍しい。その甲斐あってか、本作はゲームデザイン、ストーリー、サウンドなどあらゆる面で高評価を獲得し、今なお3D『マリオ』でも屈指の人気を誇っています。個人的にも初めて「エッグプラネット」「ウィンドガーデン」を聴いたときの身震いするようなワクワク感は未だに覚えていますね。ついでに言うとゲームも驚くほどに面白すぎた。クラブニンテンドーにてリリースされたサントラは今も大事にとってあります。

 

斬撃のREGINLEIV』(任天堂/2010)

[BGM] Zangeki no REGINLEIV - Tekisyu (Enemy's attack)

 番外編というか、じゃあ一番長時間聴いたゲーム音楽はなんだろうと考えてみると、最有力候補に挙がってくるのがこれ。北欧神話を題材にした体感アクションゲームで、Wiiリモコンポインターやセンサーを活用した剣戟や魔法を駆使して敵の集団や大型の巨人を薙ぎ倒していく内容。一部の操作性など減点したい部分はいくらでも出てくるんだけど、一度ハマれば他に代えの効かない、唯一無二の爽快感に果てしなく熱中してしまいます。ゲーム自体は知る人ぞ知るくらいの知名度なんだろうけど、自分含め根強いファンは未だに多いイメージ。特大のボリュームとオンライン共闘の面白さなどもあって、1000時間以上は遊んだと思います。音楽は凄く良い!というほどではないんだけど(失礼)、ゲームのムードや迫力を絶妙に盛り立てる民族楽器~打楽器中心のオーケストラサウンドが熱い。初回特典だったサントラは今でもたまに聴いたりします。

 

ゼノブレイド』(任天堂/2010)

ゼノブレイド スタジオライブ映像「ガウル平原」

 言っても最近のRPGは、グラフィックが綺麗になっただけでやってることは昔からそう変わらないのでは…なんて偏見を持っていたときに出会ったのがこのゲーム。細かい説明は端折るけど、巨大な神の躯の上に住まう人々という舞台、あまりにも広大なフィールドとバトルがシームレスに繋がるシステム、世界観への愛着と没入を深める膨大なやりこみ要素…そして魅力的なキャラ、人間対機械の壮絶なシナリオ、それらを絶妙に盛り立てるムービー。MMORPGの無限に広がるような物量と手触りに、かつての黄金期のRPGを彷彿とさせる王道感が合わさり、そこへ『ゼノ』(シリーズ)の冠に相応しい奥深く緻密な設定が加わり…それまでに経験したことのない、新時代を感じさせるRPGを体験することができました。当時Wiiのユーザーレビューで全ソフト中トップの評価を獲得し、その後もシリーズ化。キャラが『スマブラ』参戦を果たしたことで知名度も上昇し、今では世界で戦える任天堂謹製のRPGの座に着いています。言うまでもなく音楽もまた素晴らしくて。下村陽子さんや『クロノトリガー』等で有名な光田康典さんを始め6人もの作家が協力し、豊富な楽器と曲調を揃え、様々なシーンに呼応しゲームの完成度を底上げする充実のBGMを実現。特に洞穴を抜け眼前に広がった見渡す限りの草原と同時に流れた「ガウル平原」と憎き敵の中枢への到達を意識させる「機の律動」の2曲は本作を代表する、かつ大好きな曲で、なんなら墓場まで持って行きたいくらい。もちろんシリーズを通して楽曲の良さは折り紙付き。『2』や『3』、異色の『X』も含めどれも自分にとっては宝物。

 

スプラトゥーン2』(任天堂/2017)

inkoming!

 言わずと知れた大人気対戦シューティング。比較的新しめのシリーズながら既に任天堂でも屈指の人気作に成長していますね。本作はそのカジュアルでポップな雰囲気が特徴的だけど、同時にエッジが効いているのもポイント。「イカす若者」「流行」という主要な舞台設定が上手く活用され、ゲームの案内役を兼ねる顔役のMCのみならず、ゲーム内に複数の架空の音楽グループが存在し、ロックにパンク、ポップスからヒップホップ、EDM、テクノ、果ては音頭まで、現実世界のトレンドやネット文化などにも目配せをしながら様々な「攻め気味の」ジャンルのサウンドを展開。どうしても「品行方正」「万人向け」なイメージのある任天堂において、クールでラジカルな音楽やファッションの「入れ物」として実に効果的な役割を果たしています。当然、普通に鑑賞するだけでも十分すぎるくらいに刺激的な佳曲の宝庫。リアルの大型イベントではスプラトゥーンのライブも大人気コンテンツになっています。あ、なんでここでは初代の1作目ではなく『2』なのか?と言うと、ただ単に『2』から始めたっていうだけなんですけど。まぁ自分の場合は3桁のプレイ時間の9割がサーモンランとヒーローモードなので、耳にしている音楽にはだいぶ偏りがあるかもだけど…

 

〈おわりに〉
 以上です(ゼーハー)。突然のゲーム音楽企画でしたが、4月(1日)にあやかった長編企画として今年は何を書こうかな~と考えた末に思いついたものでした。なぜゲーム音楽なのかというと…今まで書いてきたものがアイドル→男性ソロ→女性ソロ→アニソンと来たので、じゃあ次はゲーム音楽でいくかな、と適当に決めまして。※他にネタが無かったとも言う。ただ、これまでの記事はいくらかアーティストのディスコグラフィを振り返る目的を込めていたけど、ゲーム音楽に関しては例え何かシリーズを絞ったとしても、網羅的な記事はとても書けない。音源をコンプリートしているシリーズはほとんどないし、好きなゲームの音楽が聴きたくてもサントラが必ずしも発売されていなかったり、されていてもプレミアで入手が難しかったり、レンタルや配信などになかったりとかしますからね。ならば開き直って、逆に自分だけの道のりを記してみようかなと。あえて省いたものもあるし、ド忘れしているものもあるだろうし、見ての通り基本的には懐古主義なところがあるけど、これが自分の好きなものですよと言えるような記事になったと思います。お読みいただけた方にとってなんの参考にもならないかもだけど「自分はゲーム音楽なら○○が好きだったなぁ」とか、思いを馳せるきっかけにでもして頂けると嬉しいです。管理人と世代が近く、ゲームをそれなりに遊んできた方であっても、好きなゲーム音楽を羅列するとしたらきっと全く違うような内容になるのではないかなと。人の数だけ好きなゲーム音楽が分かれる。だからこそゲーム音楽は面白いし、奥が深いんじゃないかな~と思います。 

 というわけで、物心ついた頃には既にゲームを遊んでいた管理人ですが、Nintendo Switchが現行の今の時代が人生で一番ゲームを遊んだかも(遊びすぎィ!)。まぁ発売8年目を迎える長寿ハードになったというのも大きいですが。ローンチで購入し『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』に人生最大級の衝撃を受け、狂ったように遊んだ日々を昨日のように思い出します。今見てみたら450時間くらい遊んでた(おい)。

 そしていよいよ明日(2025年4月2日)、後継のハードであるNintendo Switch 2の情報が解禁されるようです。ゲームはこの先も遊び続けるつもりだし、Nintendo Switchほどではないかも知れないけど(ほんとか?)また長く濃い付き合いになるんだろうな~と今から最高潮にワクワクしております。数年に一度のお祭りだものね。どんなゲームソフトが発売されるのか。どんな新しい体験を届けてくれるのか。そしてどんなゲーム音楽と出会えるのか。楽しみに待とうと思います。

 なんだか想定の倍くらい長い記事になっちゃったけど、ここまでお読みいただきありがとうございました。