MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

PIG 『A Stroll In The Pork』

 ロンドン出身のRaymond WattsによるインダストリアルプロジェクトのEP(1992年)。

 

 初のEPで、2nd『Praise The Lard』と3rd『The Swining』の間にリリースされたもの。曲目をみるに直前に出たシングルの強化版なのかな?いずれにせよ、彼のソロキャリアが軌道に乗りちょうど音楽的にも頭角を現していく時期にあって、その迸るほどの制作意欲が具現化したようなアイテムと言えるかなと。オーケストレーションが所狭しと暴れ回る実質リード曲「Death Rattle 'N' Roll」や、よりダークさに磨きをかけた「Veterano」、キーボーディストでもある実兄・Mike Wattsが書いたアンビエント・インスト曲「Watts」、クラシック要素を無くしギターと歌がメインな様が逆に異色作とも言える「High Protein」など、新楽曲はどれも充実の一途。Alice Cooperもカバーした「Hello Hooray」をそこからインダストリアルで上塗りしたようなカバー曲や、『Praise The Lard』曲の別テイクやライブ音源なども含め多方面に楽しめる内容で、1998年にリリースされた日本盤だと全10曲にもなる増強されたボリューム(元となるUK盤が全6曲、US盤が全8曲)。しかし一本筋の通ったPIGとしての音楽性や、良い意味で統一され過ぎていないバリエーションで、総じて一つのフルアルバムに負けない聴き応えを味わえる一枚。90年代のPIGのアルバムを一通り楽しんだら、次はこういったEPを漁るのもまた一興。

 

 

 今回の記事に合わせ、PIGの1作目と2作目の紹介記事の文章を少し見直しているので、よろしければ合わせてご覧ください。