ドイツ出身のインダストリアルバンドの編集盤（2008年）。
シングルのカップリング等、アルバム未収録曲をコンパイルした2枚組シリーズの第二弾。今作は1992年～1994年の間にリリースされた5枚から選出。「Vol. 1」に比べると期間も枚数も少な目だけど、この間のシングルに収録された曲数が太っ腹なお陰でそれだけで埋まっちゃったからなんですね。ただ、ラインナップ的に初期の裏ベスト的な聴き方もできた「Vol. 1」とは違って同じ曲の別リミックスver.が連続する構成になっているので、普通に鑑賞するとなるといくら佳曲であっても正直ちょっとクドく感じる部分は否めず。Disc-1は4曲・4曲・3曲と続いたりするし、Disc-2に至っては「Light」がズラッと9曲並んでますからね（笑）。もちろんこれはシングルのリリース/収録曲順に並べられた結果そうなっているだけだし、その "手の加えなさ" はコレクション作品としては有り難かったりもするんですけども。ただ1つ1つ注目してみると、原曲と違いが分からないレベルの曲もあれば、原曲のメインとなる部分を残したまま別の個所を大きく変更した別解釈のような曲もあったするし、それこそ「Light」の中にはDie Warzauによる力技のゴリゴリエスノ風EBMだったり、Nine Inch Nailsによるシンプル＆硬質なEBMと攻撃的なハウス/ダンスの魔合体風だったりと、豪華な協力者による興味深いリミックス含めどれも違った感触で聴けて、思いの外楽しめちゃったり。勢いがあった時期なだけにさすが力入ってます。かなりコレクター/ファンアイテム寄りだけど、シングルの隅々までチェックしきれていないリスナーだと新しい発見も多いであろう作品。
という訳で、「Vol. 1」の記事でも書いた通り、最初は曲目で少し敬遠しつつも結局入手に至った「Vol. 2」の紹介記事でした。彼らが大好きというのもあって結局何だかんだ楽しませてもらったけども、やっぱりお勧めはしづらいです（笑）。
今回に合わせ、過去に書いた彼らの名作「Angst」「Nihil」の紹介記事の文章を少し見直しているので、よろしければ合わせてご覧下さい。書いたのが15～16年前という事実にクラクラしますが、特に「Nihil」は個人的に彼らやこの手のジャンルの入り口となった、格別に思い入れの深い作品だったりします。
