Zeromancer / Zzyzx

Zzyzx

Zzyzx

 

 ノルウェー出身のインダストリアルロックバンドの3rdアルバム。

 

 タイトルは実在する地名から取られていて「ジージックス」と読むようです。彼らがツアー中に目にした道路標識が元ネタなんだとか。なかなか粋ですね。さて本作ですが、まず最初の数曲を聴き、ジャケットのイメージ通り?明るくソフトな聴き心地になっていて軽くビックリ。過去作はデジデジ・ビリビリしたサウンドで(何だそりゃ)野心たっぷりといった風情だったけど、もうそういうのから卒業したぜと言わんばかりに、どっしりと構え地に足の着いたシンプルなロックで、穏やかな歌モノとしての完成度を追求しています。テンポが速かったり高音で歌い上げるような派手さは皆無だけど、切なく優しく染み渡るメロディが秀逸だし、曲によってはピアノをピンポイント的に使ったり、アコギのストロークも取り入れたりと、歌や曲を自然に引き立てることを意識したような趣。近いところで例えると、FilterやStabbing Westward(の4th)のようなポストグランジっぽさも。とは言え彼らは元々サウンドやビート以上に歌メロを軸としていたので、今作でクオリティの向上も含めようやくそこのピントが合った結果であり、いわゆる急な路線変更とかそういう印象はないですね。シンセや打ち込み等の存在感もちゃんと残ってるし。まぁ最終的には「曲が良いから」に尽きるんですけど。中盤あたりには以前の路線を進化させたようなヘヴィなノリの曲もあったりして緩急をつけているのも良い。総じて、これは名盤!とまでは言わないけど(失礼)、飽きずに付き合えそうな佳作といったところ。