
- アーティスト: D’espairsRay
- 出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル
- 発売日: 2010/07/28
- メディア: CD
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4人組ヴィジュアル系ロックバンドの4thアルバム。
メジャー作としては2作目であり、彼らの最終作。ここまでアルバムリリースごとにより聴きやすくなっていった流れはあったけど、さすがにそれは前作がピークになり、本作は若干ではあるものの以前のハード/ダークさを取り戻そうとする楽曲も一部見られます。ただそれもアルバムを特徴づけるものではなく、全体的には程よくヘヴィで程よくキャッチーなヴィジュアルロック。傾向として、過去作では初期にゴスっぽい雰囲気を醸したり、前作でキラキラ感を出すのに応用していたシンセの主張が本作ではほぼなくなり、シンプルなサウンドに回帰しながら所々でエレクトロニック要素をさりげなくかつスタイリッシュに組み込む感じに。ただ、それをグッと生かした曲はアルバム前にリリースされたシングル「LOVE IS DEAD」くらいしかなく、これはメロディアスで格好良い大胆なダンスロックっぷりが新しさも感じてかなり好きだったけど、アルバム曲でそれを上回る曲が見当たらず、全体的にはポップにもマニアックにも振り切れずに、特に山場もないままツルッと聴き終えてしまうので物足りなさが拭えない。決して悪い作品ではないけれど、1st~2ndが良すぎてどうしても霞んでしまうというのが正直なところ。彼らにはまだまだ今後を期待していたのだけど、この後ボーカリスト・HIZUMIの喉の不調で活動を休止し、結局復帰しないまま半年後に解散。とても残念だったけど、この解散がなければギタリスト・Karyuが次なるバンドとして加入し5人体制になったAngeloもなかったわけで、両バンドのファンの管理人としてはちょっと複雑な思いなのでした。