千葉出身のロックバンドの6thアルバム(2013年)。
バンドの迷走や葛藤の末の活動休止を経て、約2年10カ月ぶりとなったアルバム。ここに来てようやく長いトンネルから抜けたという印象で、サウンドが以前とは比較にならないくらいにパワーアップ。弦を増やしチューニングを下げることでよりヘヴィになり、デジタルな要素も山盛り組み込みながら、ジェント/メタルコア/ダブステップ等の要素を貪欲に導入。音楽的にというよりは変革を迎え野心に満ちているという意味で傑作3rdアルバム『MUSIC』の頃の精神性を彷彿とさせるし、その上で溜まった鬱憤を晴らすかのように攻撃的な楽曲が続くアルバム前半部は過去最高にダイナミック。しかし一方で、後半部は軽妙なラップだったりシンガロングやクラップを用いた明るさが目立つという、前半戦とは明らかに異なる空気感。しかし前々作~前作における軽薄さは見られず、しっかりと一本筋の通った内容を実現しています。それもそのはず、そもそも本作は「最新型の彼らを打ち出した前半」「そこに至るまでの過程を収めた後半」と制作時期やテーマが明確に分けられた二部構成で、後半の楽曲も自分たちの成長や強みを刻み込むための確信めいた作り込みがなされており、ただポップなだけには終わらない説得力を持っています。開き直り、挑戦、従来の持ち味のバランスが危うい状態で際立ちながら集大成としてまとまった作品。個人的にも特に大好きな一枚です。
