- アーティスト: BUCK-TICK,櫻井敦司,今井寿,星野英彦
- 出版社/メーカー: BMG JAPAN
- 発売日: 2003/02/13
- メディア: CD
- クリック: 32回
- この商品を含むブログ (21件) を見る
5人組ロックバンドの13thアルバム。
前作とは意図的に好対照になるように作られ、コンセプト的にも背中合わせになっているアルバム。元々は2枚組の構想すらあったらしく、その名残は前作と今作の1曲目と最終曲がそれぞれ繋がっている部分に残されています。前作が「静」ならこちらは「動」とでも言えるくらいに毛色が異なり、全体的に攻撃的な姿勢に満ちているのが特徴で、ハイスピードなドラムンに文字通りの「Fuck up!」を連呼するリードトラック「ナカユビ」からいきなりアクセル全開。アグレッシブなバンドサウンドとテクノ/インダストリアルへの再接近によって、薄汚れたようなサウンドとヒリヒリとした息苦しさ、そして飢えや欲望のままに突き進むような熱量が全体を支配していて、単純に圧倒されます。今井寿が全編に渡ってメインボーカルをとった「Sid Vicious ON THE BEACH」のどこか脱力的な空気感すらもアナーキーで格好いい。前作との対比としてのみならず、単独で考えても非常に強烈な作品。個人的にもリリース当時はインダストリアルメタルに大ハマリしていた頃だったので、共通点を見出し、合わせてよく聴いていた思い入れの強いアルバムだったりします。