MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Nine Inch Nails / And All That Could Have Been

All That Could Have Been (Dig)

All That Could Have Been (Dig)

 

 US出身のTrent Reznorによるインダストリアルバンドのライブアルバム。

 

 2000年のUSツアーを収録した初のオフィシャルライブ盤。ファンの間では「ベスト盤のようだ」と評判の作品で、それもそのはず、ここまで(今から振り返ると全盛期とも言える1st~3rd)の収録曲がバランスよく選出されているし、彼らの代表曲と言える曲も複数収録。音質も非常にいい上にスタジオ音源の再現度も高く、一方でライブならではのアレンジや掛け合いも見受けられ、CDよりも感情を込めるTrent Reznorの歌声や勢いも十分に感じられます。音がやや薄かった1stの楽曲は軒並み厚みと破壊力を増してプレイされているので、温度差もなくしっかり楽しめるのも嬉しい。特に「Terrible Lie」や「Head Like A Hole」なんかは元々ライブの定番曲と言われており、その迫力や盛り上がりは別格。その所以をここで初めて実感することができました。アルバムごとにきっちり完成されていた世界観を、ライブのセットリストを通して断片的に味わうことになっても、しっかり引き込まれるあたり流石だなと思わされます。またこの作品は限定盤は2枚組仕様となっていて、「Still」と題されたアコースティックアルバムも付属。