カナダ出身のインダストリアルロック/オルタナティブロックバンドの1stアルバム。
ガリガリと刻んだり、時にうねったりするギターを軸にしたバンドサウンドながら、ギターのノイズがかった存在感だったり、リズム隊の音色にデジタルな質感を感じさせたりで、総体ではインダストリアルロックとして成立するバランスに仕上がっています。ヘヴィネス重視ではなく全体的にポップなノリで進むし、ボーカルも歌メロ重視。中でも中間に位置する「Blood In The River」が一際いい。メタルというよりハードロックに近いような気もするし、このボーカルの熱い歌心やキーボード/シンセを大きくフィーチャーするパートも少なくない点は、どことなくDie Kruppsを連想させたりもしますかね。打ち込みのセンスも含め、微妙なところをうまい具合にインダストリアルロック色に味つけしているのは、恐らくプロデュース/キーボード/プログラミングにFront Line AssemblyのRhys Fulberが参加しているお陰なんでしょう。不思議な存在感というか、これはこれで癖になるバンドかも?