アニメ「灰羽連盟」のサウンドトラック。
主に手掛けたのは、TV/CM/ゲーム/アニメなど幅広い分野で活躍し、高い評価を得るピアニスト/作曲家の大谷幸。ピアノ/フィドル/リコーダーなどを主体として紡がれる主旋律、その裏で楽曲を支えるアコースティックギター、パーカッションの重奏。ケルト音楽のような透明感があり、素朴で落ち着いた雰囲気の中にもどこか憂いを孕んでいるような独特の空気感が感じられる楽曲群は、アニメのテーマや世界観を見事に反映しているし、1つ1つに物語性のような個性と密度があって一時も退屈させません。ボーカル入りの曲も、ハープの済んだ音色と優しげな女性ボーカルが心地よい「Wondering」、ジャズの名演が映える最終話のED曲「LOVE WILL LIGHT THE WAY」など名曲揃い。とにかく楽曲の良さ。これに尽きますね。アニメを知らなくてもすんなりと入れて魅せられるであろう普遍性も兼ね備えています。個人的にも何度も繰り返し聴いたし、この先もまた聴き返したくなりそうなアルバムです。
