Marilyn Manson / Eat Me, Drink Me

Eat Me Drink Me

Eat Me Drink Me

 

 US出身のMarilyn Manson率いるインダストリアルロックバンドの6thアルバム。

 

 ベストアルバムの発売、そして自身にとっても結婚・離婚というプライベートのトピックを経て、オリジナル盤としては約4年振りとなった作品。そんな紆余曲折のあった内面を反映したかのような陰鬱でジメジメとした空気が支配する作風で、かつての破壊衝動的な勢いや、毒気を漂わす危うさは良くも悪くもほとんど感じられません。プロデュースは前作に引き続きTim Sköldとの共同制作になっているけど、味わい深いアンサンブルやエモーショナルなソロで活躍するギターを中心とした生音主体のサウンドで、過去作とはかなり違う音楽性と言ってもいいほどに変貌を遂げています。全11曲と(彼らにしては)驚くほど短く収めたボリュームにしてもそうだけど、これまでの大上段に自らを鼓舞する方向とは距離を置き、等身大の現在を描いたかのような印象。賛否両論を巻き起こすのは覚悟の上だろうけど、自己模倣で小さくまとまってしまうよりは余程いいんじゃないかなと。もともとインダストリアルロックありきとかそういうタイプのアーティストではないし、この音楽を支える彼のボーカリゼーションも成熟を見せ、唯一無二の存在感を更に高めていると思うので。