MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

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PSYENCE

PSYENCE

 

 X JAPANのギタリストの2ndアルバム。

 

 まさに彼の音楽的なセンスが見事に炸裂した傑作。グランジ/ハードロック、インダストリアルロックといったハードなタイプから、ギターロック/歌謡曲テクノポップ、サンバといったポップなタイプまで、ありとあらゆるジャンルを吸収し組み合わせた楽曲の豊かさは前作を凌ぐ勢いだし、更にアプローチの振れ幅も、王道/直球なものから実験/遊び心に重きを置いたものまで幅広く、まさにルール無用、彼だけの世界。もちろん、インストや歌詞の言葉選びまでのひとつをとっても、相変わらずの並々ならぬこだわりと個性が光ります。洋楽/邦楽といった区別やジャンルの垣根をひょいと飛び越えるその融合っぷりと、かつ決して難解な仕上がりや独り善がりなものにならず、きっちりとポップな作品にまとめるその手腕が見事という他ないです。同時にボーカルや録音の技術も向上し、あらゆる面で前作以上の完成度で結実した、唯一無二の「hideワールド」ここにあり。「SCIENCE」をhide流にもじった作品タイトルがまさに全てを表していると思います。