スウェーデン出身のニューメタル/ラップコアバンドの3rdアルバム。
3作目にしてセルフタイトルとなった本作は、いきなりオープニングの「Two Sides」から、妖しげな弦楽と女性コーラスといった中近東風のアレンジが耳を引く幕開け。他にも、シンプルでメランコリーなサビメロが聴ける「Chances」、ダブっぽい「Don't Wake Me Up」、バラード風のラストトラック「I Guess I'll Never Know」なんかも過去にはなかったタイプの曲で目新しさを感じさせ、しかもどれもとても良い出来栄え。一部のアレンジではインダストリアル系へヴィロックとしても聴ける部分があるのも個人的に良し。多彩なラップスタイルを堅持しつつ、多少勢いを落としてでもいかにサウンドを聴かせるか、曲で勝負するかという方向性に腐心しているように感じるし、その試みは彼らの幅を広げ、新たな魅力を切り拓くことに成功しているんじゃないかと思います。総合的には過去作と同等以上に楽しむことができました。