MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

hide / HIDE YOUR FACE

HIDE YOUR FACE

HIDE YOUR FACE

 

  X JAPANのギタリスト・hideによる1stソロアルバム。

 

 彼のバックボーンであるハードロック、そしてこの時期に大きく影響を受けていたであろうインダストリアルロック(ジャケットの炎はNine Inch Nails「Broken」へのオマージュ?)をストレートにベースとした攻撃的なサウンドが主軸。しかしそれだけに終わらず、ブラスロック/テクノ/カントリーからど真ん中の歌モノまで、非常に多彩な音楽性を完全に乗りこなし、ひとつにまとめ上げているのが凄いです。もちろんフレーズからメロディまでとことんキャッチーだし、歌詞にしても酒豪魂を込めた「D.O.D.」を筆頭に個性的で、ひとつ間違うと間抜けになるようなフレーズも大胆に用いて欠かせない個性として機能しています。楽しんで制作したんだろうなと思わせる空気と、聴き手を楽しませようとする仕掛けに溢れ、全16曲がまったく長く感じない。ギタリストのソロというより、一人の優れたアーティストによるエンターテインメント性の高い傑作ロックアルバムといったところ。ちなみに初回盤はジャケットのギーガーマスクが立体になっており、それが透明の箱に入っているという豪華仕様でした(持ってました)。