BUCK-TICK / COSMOS

COSMOS

COSMOS

 

 5人組ロックバンドの9thアルバム。

 

 ここのところヘヴィネスの追求が続いたその反動か、今作では初期の彼らにも通ずるポップな音楽性に回帰。前作や前々作と比較すると、驚くほどに明るかったりメロディが立った楽曲も多いです。ただしノイズやエレクトロといった別方向のマニアックな武器を最大限に生かし、全体的には実験色を孕みながら、よりマニアックになっていく次回作への伏線のようなアレンジとの融合が図られており、その辺りはさすが。唯一のシングル曲「キャンディ」に顕著だけど、キャッチーに突き抜けた曲調やメロディは爽快そのものながら、アルバム収録にあたり耳を劈くようなノイズが暴れ狂うアレンジになっていて、明るい曲調との対比が鮮烈。そのただポップなだけではない独自の世界の構築は、さすがサウンドに定評のあるバンドだなと思います。ラスト曲「COSMOS」の多幸感も素晴らしい。決して耳に優しいわけではないけど、少なくともどんよりとした重さや暗さは払拭されており、全11曲とコンパクトなために聴きやすい作品だと思うし、個人的にもかなり好きな一枚。ずっと昔からのファンはリアルタイムでどう思ったのか興味がありますね。